拡散強調画像を用いた健常脳温度測定による生理的変動の解明と病的脳温測定の臨床応用
Project/Area Number |
21K07684
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52040:Radiological sciences-related
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Research Institution | Osaka Metropolitan University (2022) Osaka City University (2021) |
Principal Investigator |
下野 太郎 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 准教授 (70340817)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三木 幸雄 大阪公立大学, 大学院医学研究科, 教授 (80303824)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥2,340,000 (Direct Cost: ¥1,800,000、Indirect Cost: ¥540,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | MRI |
Outline of Research at the Start |
健常者における体温と脳温度の関係の詳細はほとんど報告されておらず、これを明らかにすることが、脳の生理的現象解明や脳疾患群の脳温度を測定する際の基礎データになると考える。本研究では、まずは健常者(次に脳疾患群)における体温と(拡散強調画像を用いての)脳温度の測定・日内変動を確認し、これを基に様々な病的患者における脳温度との差異を検討し臨床応用に役立てることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
脳温度は脳の神経活動に要する脳代謝を反映する重要なパラメーターとされている。そのため、MRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像)を用いての脳温度測定が様々な手法で試みられてきたが、時間を要しいささか煩雑であった。しかし近年、拡散強調画像を用いて、脳温度を非侵襲的に簡便に測定する方法が開発された。拡散強調画像とは水素分子の運動を画像化したものであり、日常診療でルーチン検査の一つとして広くMRI検査において撮像されている。その画像を解析することによって簡便に脳室内温度(脳温度)を測定することができる。 健常者において、生理的に体温は約1度程度の日内変動を来すとされ、朝方は低温期、夕方は高温期になるとされている。この体温の変動に伴って脳温度が変動するかどうかを、本研究では検討する。低温期の早朝と高温期の夕方の2回に、体温測定と脳温度測定のための頭部MRI撮像を行い、これらから健常者における体温と脳温度のデータを取集し、解析する。その後、中枢神経疾患を有する患者群における体温と脳温度のデータを収集・解析し、健常者群と患者群を比較して、その差異を明らかにして臨床応用を図ることを目的とする。 また、アルツハイマー病などの認知機能異常を呈する疾患において脳温度が低下することが示唆されている。脳温度の評価はアルツハイマー病の診断や病態解明に補助的な役割を果たす可能性があるが、認知機能検査やアミロイドPETといったアルツハイマー病の診断において広く利用されているバイオマーカーや近年提唱されている脳実質内の髄液の流れとの関連は現時点で不明である。オープンソースデータを用いてアルツハイマー病患者と健常者を比較することでこれらの関連を調査する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
科研費への申請が採択され、倫理委員会に申請が受理された後に、被検者(脳に器質的疾患の既往がない20~30歳台の男女を対象とした)を募集した。朝は午前7時30分~8時30分、夕方は午後17時~18時に頭部MRI検査を行い、朝と夕方の検査は同日に行うと規定した。頭部MRI検査は2021年4月に当施設に導入されたSiemen社の3テスラMRI装置(Magnetom Vida)を用いた。また体温を各MRI検査前後に測定することとした。 2021年7月からデータ収集を開始し、男女各16名の計32名に対してデータ収集を行った。これらを解析・検討したところ、体温は朝と比較して夕方の体温が有意に高値を示したが、脳温度は朝と夕方の間に有意差は認められなかった。一方で、男女で比較検討したところ、脳温度の日内変動は性別により異なる可能性が示唆された。これらの結果について、論文で発表した(Horiuchi D, Shimono T, et al. Brain temperature remains stable during the day: a study of diffusion-weighted imaging thermometry in healthy individuals. Neuroradiology. 2023.)。 また、2022年6月にオープンソースデータより評価に必要な画像(拡散テンソル画像と同日のアミロイドPET)が撮像されているアルツハイマー病患者29例を抽出し、同年齢・同性の健常者29例をコントロールとして設定した。いずれもSiemens社の3テスラ装置で撮像されていた。脳温度、アミロイドPET等の画像処理及び解析は2022年10月に終了したため、英文誌に投稿し、現在査読中である。
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Strategy for Future Research Activity |
論文で発表した健常者における脳温度の日内変動について、さらにアルツハイマー病患者における脳温度関連研究においても、国内・国際学会発表を予定している。さらにアルツハイマー病患者における脳温度関連研究の英語論文アクセプトを目指す。 また、他の疾患群においても脳温度MRIデータ収集を行い、既に収集した健常者群でのデータも用いて、健常者群と疾患群での比較を検討している。 また、同一被検者に対して同日内に複数回頭部MRI検査を施行したデータを用いた研究は少なく、脳温度以外の指標における日内変動に関する研究も検討している。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)