iPS細胞およびゲノム編集技術を用いた重症好中球減少症発症機序の解明
Project/Area Number |
21K07745
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
伊澤 清子 東京大学, 医科学研究所, 特任研究員 (20534415)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 重症先天性好中球減少症 / Wiskott-Aldrich Syndrom / ヒト疾患特異的iPS細胞 / ゲノム編集 / 造血幹前駆細胞 / 好中球前駆細胞 / 好中球分化 / 造血幹細胞 |
Outline of Research at the Start |
原因不明の疾患を対象とした臨床シークエンスにより重症先天性好中球減少症(SCN)では非常に稀なWAS(Wiskott-Aldrich Syndrom)遺伝子変異が特定された。しかしこれまでのWAS遺伝子改変マウスの解析ではSCN患者骨髄で報告された表現系は再現されず直接的な関連は不明である。我々はこれまでに患者細胞から樹立したSCN特異的iPS由来の造血幹・前駆細胞(iSCN-HSPC)を解析し、SCN造血幹細胞の造血能と類似した表現系を認めている。本研究ではiSCN-HSPCとゲノム編集技術を活用して新たにヒト化SCNマウスモデルを確立し、WAS異常が関与するSCNの発症機序を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
重症先天性好中球減少症(SCN)では、さまざまな遺伝子変異の関与が知られているが、その中で非常に稀なケースとしてWAS(Wiskott-Aldrich Syndrome)変異が報告されている。しかし、WAS変異マウスモデルでは好中球減少症が再現できなかったことから、WASが好中球分化にどのように関与しているかは明確には解明されていない。また、WASが関連する好中球分化への影響はヒト特異的なものである可能性が示唆される。 そこで、初年度に確立したin vitroでの好中球分化誘導系を利用して、ヒトiPS細胞由来の造血前駆細胞を用いた重症先天性好中球減少症(SCN)のin vitroでの分化モデルを検証した。その結果、SCN-iPS由来の造血前駆細胞(SCNi-HPC)では、正常なiPS由来の造血前駆細胞と比較して、好中球分化能の低下、および有意な成熟阻害が認められた。これは、マウスWAS変異モデルでは再現できなかったヒトSCN骨髄細胞の表現型と類似していることを示唆する。この研究により、SCN-iPS由来の造血前駆細胞を用いたin vitroモデルが、WASが関与する好中球分化のメカニズム解明に役立つことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究では当初、異種移植後のマウス骨髄からのヒト造血前駆細胞の回収を目指したが、移植後の生着率が低く、解析に十分な細胞の回収が困難であることが予想された。そこで、臍帯血CD34陽性造血幹・前駆細胞を利用して、in vitroでの効率的な好中球分化培養系を確立した。この培養系を用いて、SCN特異的iPS細胞(SCN-iPS)由来の好中球分化異常を示す前駆細胞(SCNi-HPC)を単離することに成功した。
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Strategy for Future Research Activity |
単離したSCNi-HPCについて、遺伝子発現解析を行う。 解析の結果、WASタンパク質変異と関連する遺伝子群やシグナル伝達経路、転写因子などが同定される可能性があり、 これらの情報をもとに、WASタンパク質が好中球分化にどのように関与しているかを詳細に調べる予定である。 また、WASタンパク質以外にも、好中球分化に関連する因子を同定することで、SCNのメカニズム解明に貢献することが期待できる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)