免疫機能付与した小腸オルガノイドの活用による新生児期難治性腸炎の研究
Project/Area Number |
21K07764
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | National Center for Child Health and Development |
Principal Investigator |
町田 正和 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 細胞医療研究部, (非)研究員 (50450622)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
野村 伊知郎 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 好酸球性消化管疾患研究室, 室長 (90392513)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 小腸オルガノイド / バイオモデル / ミニ小腸 / 新生児期難治性腸炎 / 炎症性腸疾患 / 消化管アレルギー性疾患 |
Outline of Research at the Start |
多能性幹細胞を活用し疑似臓器(オルガノイド)の研究開発を行い、通常生理活性の機能性を持たせることは極めて困難とされたヒト腸管オルガノイド(ミニ小腸)の創成基盤を構築してきた。申請者らは、化合物の吸収代謝機能さらに免疫細胞も内在化することに成功した。本研究は、ミニ小腸の腸管免疫機能性を検証するとともに、腸管粘膜上皮と粘膜下組織とのクロストーク解明を可能とする新生児難治性腸疾患バイオモデルの開発を行う。本研究で得られる成果は、小腸の臓器萌芽期からの発生動態の観察も可能となるシステムであり、より機能性を獲得する臓器としての成熟化を検証することで、新生児期に発症する重篤な腸炎の疾患機序の解明を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
これまで培養ディッシュ内で蠕動様運動、吸収や分泌能などのヒト腸管の機能を有する立体組織(ミニ小腸)の創成に世界で初めて成功した。この技術を基盤として、小腸幹細胞(LGR5-EGFP)と腸管神経叢の成熟化(PHOX2B-RFP)を同時に可視化できるミニ小腸に作製に成功した。本研究では、マクロファージ内在化ミニ小腸(M-ミニ小腸)へリンパ球前駆細胞を導入することでマクロファージとリンパ球を内在化したミニ小腸(M/L-ミニ小腸)の作製を確実に実施できる系を構築した。さらに、M-ミニ小腸に対して炎症惹起モデルとして汎用されている腸内細菌由来リポポリサッカライド(LPS)の反応性を検証するため、LPSの腸管粘膜上皮側の受容体となるToll様受容体(TLR)の発現動態を解析した。腸管内組織マクロファージの極性マーカーであるCD68, CD86, CD163, CCL2, SOCS3, STAT6, IL6とIL10についてTGFβ受容体1の選択的阻害剤であるSB431542を添加したM-ミニ小腸も加え解析した。その結果、M-ミニ小腸ではミニ小腸(マクロファージ無)と比較しCD86, CD163, CCL2, SOCS3, STAT6やIL6で高い発現が認められた。TLRの中でもLPSの受容体となるTLR4の発現は認められるものの非常に弱い発現で生体小腸と同様であることが免疫染色上でも確認できた。これらより、M-ミニ小腸は粘膜上皮バリア性破綻・炎症惹起モデルとなり新生児難治性腸炎発症機序の開発を進める有望なバイオモデルであることが強く示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)