Project/Area Number |
21K07816
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 52050:Embryonic medicine and pediatrics-related
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
小杉 伊三夫 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (10252173)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | サイトメガロウイルス / 脳発達障害 / 周産期 / 神経細胞特異的エンハンサー / e1-プロモーター / 持続感染 / 大脳神経細胞 |
Outline of Research at the Start |
CMVは胎内感染で脳障害を生ずる原因ウイルスとして最重要である。これまでのマウスCMV(MCMV)を用いた感染モデルによって、生後第2週(ヒト周産期初期に相当)から1ヶ月までの大脳では皮質・海馬の神経細胞にのみ持続感染することが判っている。さらに,非神経細胞と異なり神経細胞におけるMCMV-e1遺伝子プロモーター (e1-pro)の活性化には、e1-pro上流のエンハンサー(neuron-specific enhancer)が関与することを明らかにした。本研究では、同エンハンサーにおいて神経細胞特異的なe1-pro活性化に関わる領域を特定し、転写因子等の宿主側・ウイルス側因子の同定を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
22年度までの実績:転写開始点から,nt -943, nt -839, nt -556, nt -449, nt -193までのe1-pro領域を欠損したe1-proレポータープラスミド,p-e1proΔ943-EGFP, p-e1proΔ839-EGFP, p-e1proΔ556-EGFP, p-e1proΔ449-EGFP, p-e1proΔ193-EGFPを作成した.その結果,e1Pro領域のnt -449からnt -1373に神経細胞特異的エンハンサーが存在し,この活性化にIE3の結合が関わると推測された.また,核移行シグナルの付いたAcGFP1を組み込んだMCMV作製を試みた.具体的にはpLtRt(NheI-)-e1pro1.4-EGFPをNheI/EcoRV Digestionして,PCR増幅したAcGFP1-NucをNheI/EcoRV siteに組み込んで,pLtRt(NheI-)-e1pro1.4-AcGFP1-Nucを作製した.このトランスファープラスミドから相同組み換え用カセットを切り出し,相同組み換えによって,rMCMV-1373-nucとrMCMV-448-nucを作製した. 23年度実績 上記の結果から,MCMV-e1-pro領域で,転写開始点に対してnt -1373 もしくは -448 から + 38の配列を挿入したe1-pro-1373-EGFP-SV40polyA及びe1-pro-448-EGFP-SV40polyAカセットを作製した(各々のカセットの両端には相同組換えに必要な約1kbpのflanking配列を含む).後者はIE3がe1-proを活性化するのに必要最小限の領域を含むが,前者はこの必須領域に加え推定される神経細胞特異的なエンハンサー領域を含む.それぞれのカセットをMCMV感染した線維芽細胞にFugene 6を用いたリポフェクションを行うことで,相同組換えを行った.この結果e1-pro活性化がEGFP発現で認識できる遺伝子組換えウイルス,rMCMV1373とrMCMV448を作製することができた.また,同様の方法で,バクテリオファージのCreリコンビナーゼをMCMVゲノムに組込んだrMCMV-Creも作製した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
MCMV-e1プロモーター領域に変異を導入した遺伝子組替えMCMVの作成に時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
1.MCMV e1-enhancerにおける神経細胞特異的なe1-pro活性化に関わる領域の特定 1e1-enhancer領域(925nt: 161605-162529: gene accession number U68299)を長さ400~500ntの左右2区域に分割し、PCR法によって増幅する。 各々のDNA配列 を、e1-pro-448を含む基本トランスファープラスミド(pMCMV-e1-pro448)のプロモーター直上に組込んで、組換え用トランスファープラスミド(pMCMV-e1- enhancer-Lt or -Rt/pro448)を作製する。 2上記pMCMV-e1-enhancer-Lt or -Rt/pro448から相同組換え用DNA配列を切 り出しMCMV野生株(Smith株)が感染したマウスNIH3T3細胞に導入し、相同組換え法に よって2種類の組換えMCMV(rMCMV)を作製する。 3上記rMCMVを初代培養マウス大脳神経細胞及びマウス新生仔大脳に感染させ、rMCMV1373・rMCMV448感染細胞と比 較し前者と同様にEGFPを発現するe1-short enhancer領域を確定する。 4確定されたe1-short enhancer領域を2分割し、上記1)-3)と同様の方法で神経細胞特異的に活性化する領域を 絞り込む。5CRSPR-CAS9による遺伝子編集技術を用 いて上記で同定された神経細胞特異的に活性化する領域を欠失したrMCMVを作製する。初代 培養神経細胞及び新生仔大脳における同ウイルスの感染性について検 討する。
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