後天的ゲノム修飾による膵腫瘍環境リモデリング機構の検証
Project/Area Number |
21K07886
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53010:Gastroenterology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中井 陽介 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (80466755)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
立石 敬介 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (20396948)
高橋 良太 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (80647660)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 膵癌 / エピジェネテイクス |
Outline of Research at the Start |
膵癌腫瘍間質細胞の側においてもエピゲノム変化が誘導されている可能性を想起した。 研究の準備状況として、用いるエピゲノム阻害化合物の候補として、3ラインのPDOで膵癌に対する抗増殖効果が認められた4種類の化合物を準備済みであり、今回の研究に活用することができる。ヒト膵癌を解析する手法としてゼノグラフトシステムを20ライン以上樹立している。このモデルを膵癌マウスモデルの知見と比較統合することで膵癌組織全体における共通したエピゲノムの意義を探索・検証可能と考える。またヒトCAFのin vitro培養系も樹立済みであり、そのサブタイプ変化の解析に有効であると期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
膵癌においては変異などの遺伝子異常のみならず、エピジェネテイクス環境が特異的に構築されている。エピジェネテイクス制御とはDNAメチル化やヒストン修飾の総称であり、細胞分化、代謝状態や免疫応答と関連して多彩な機序で癌の性質に影響を及ぼしうる。実際にエピジェネテイクス修飾酵素のゲノム変異が膵癌で見出され、その重要性が示唆されている。膵癌の特徴的な線維性間質による微小環境においては、癌随伴性線維芽細胞(CAF)が膠原線維などの基質や増殖因子を産生し、免疫細胞とのせめぎあいの中で癌の進展や治療に対する抵抗性を誘導する。免疫細胞のプロファイルも腫瘍進展に直結するが、最近報告された膵癌細胞内オートファジー依存性MHC-1分子の分解による免疫回避など、未知の免疫応答機序が示唆される。前研究で膵癌組織内CAFの活性化とエピジェネテイクス制御について報告したが、免疫細胞プロファイルを含めた微小環境リモデリングの分子機構には未知の点が多い。本研究ではエピジェネテイクス制御化合物によって生じる影響の解析を通して、多様なCAFおよび免疫細胞リモデリングの分子機構と腫瘍生物学的意義を検討する。倫理委員会承認のもと、内視鏡的生検検体から患者微量検体を増幅培養し、その特性および腫瘍内多様性を維持したまま解析可能なオルガノイドとゼノグラフトシステムを構築した。それらは原発巣の性質を良く再現・維持し、既報通りin vitro オルガノイド培養も原発巣の腺管構造を維持していた。このシステムは患者各々の膵癌組織の解析を可能とした。前検討では、このヒト膵癌オルガノイド培養系3ラインを用いて、約100種類のエピゲノム阻害合物の抗腫瘍効果のスクリーニングを行った。その結果から膵癌に対する抗腫瘍効果を持つ化合物とその作用機序について解析する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
内視鏡的生検検体から患者微量検体を増幅培養し、その特性および腫瘍内多様性を維持したまま解析可能なオルガノイドとゼノグラフトシステムを構築した。それらは原発巣の性質を良く再現・維持し、既報通りin vitro オルガノイド培養も原発巣の腺管構造を維持していた。このシステムは患者各々の膵癌組織の解析を可能とした。前検討では、このヒト膵癌オルガノイド培養系3ラインを用いて、約100種類のエピゲノム阻害化合物の抗腫瘍効果のスクリーニングを行った。大部分の化合物は濃度200nMの検討では単独での増殖抑制効果を呈しなかったものの、3ラインでいずれも抑制効果を認める4化合物を同定し、その作用機序について予定通り解析が進行している。本研究では、まずこれらの化合物を作用させることで、膵癌細胞自体のみならず間質内細胞プロファイルに対してどのような影響を与えるかを解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
上記4化合物をヒト膵癌腫瘍組織から樹立したCAFのin vitro培養系、マウスの膵癌モデル、およびヒト膵癌ゼノグラフトモデルに投与することで、CAFや免疫細胞のプロファイルおよび腫瘍自体の進展への影響を検討する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)
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[Journal Article] KRAS variant allele frequency, but not mutation positivity, associates with survival of patients with pancreatic cancer2022
Author(s)
Suzuki T, Masugi Y, Inoue Y, Hamada T, Tanaka M, Takamatsu M, Arita J, Kato T, Kawaguchi Y, Kunita A, Nakai Y, Nakano Y, Ono Y, Sasahira N, Takeda T, Tateishi K, Uemura S, Koike K, Ushiku T, Takeuchi K, Sakamoto M, Hasegawa K, Kitago M, Takahashi Y, Fujishiro M.
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Journal Title
Cancer Science
Volume: -
Issue: 9
Pages: 3097-3109
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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[Journal Article] MNX1-HNF1B Axis Is Indispensable for Intraductal Papillary Mucinous Neoplasm Lineages2022
Author(s)
Kato H, Tateishi K, Fujiwara H, Nakatsuka T, Yamamoto K, Kudo Y, Hayakawa Y, Nakagawa H, Tanaka Y, Ijichi H, Otsuka M, Iwadate D, Oyama H, Kanai S, Noguchi K, Suzuki T, Sato T, Hakuta R, Ishigaki K, Saito K, Saito T, Takahara N, Kishikawa T, Hamada T, Takahashi R, Miyabayashi K, et al.
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Journal Title
Gastroenterology
Volume: 162
Issue: 4
Pages: 1272-1287
DOI
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Peer Reviewed / Open Access