Project/Area Number |
21K08060
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53020:Cardiology-related
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
武井 康悦 東京医科大学, 医学部, 准教授 (70384980)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲垣 夏子 東京医科大学, 医学部, 准教授 (10424368)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 僧帽弁逸脱症 / 遺伝学的検査 / 心臓超音波検査 / 遺伝学的背景 |
Outline of Research at the Start |
肥厚変性による僧帽弁逸脱症(mitral valve prolapse: MVP)には多彩な形態異常が存在する。MVPの病因は全身疾患に伴うもの(syndromic MVP)とnon-syndromic MVPに分類され、前者では結合織疾患が関係するが、近年新たなnon-syndromic MVP群が認められるようになった。若年性MVPの形態異常と遺伝学的変異の関係性は依然として不明である。 本研究では若年性MVPの形態異常を3次元心エコーで解析し、病型の遺伝学的変異との関連を検討する。この研究によりMVPの病態解明に繋がり、病状の進行度を予測することで心不全等の発症の予防に貢献できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
心臓弁膜症は心不全の主要な原因疾患であり、粘液腫様変性肥厚を起因とする僧帽弁逸脱症(mitral valve prolapse: MVP)は人口の2~4%(人口約30人中1人の割合)と報告されており、進行性の僧帽弁逆流や心房細動発症による心不全および心臓性突然死のリスク要因とされている。本研究では、若年性MVPにおいて僧帽弁の形態異常と逆流の重症度を2次元および3次元心エコー法で解析し、各病型の遺伝学的変異との関連を詳細に検討する。僧帽弁逸脱症例の遺伝学的背景を若年期から調査することで、結合織疾患を含めた全身性遺伝性疾患との関連性を明らかにすることを目的としている。 現在前向きに年齢60歳未満の若年性MVPの症例解析を進めているところである(現在19例:平均年齢34歳±15歳、昨年度4例新規追加)。症例の多くは定期健康診断で心雑音を指摘されて紹介となった症例で、無症候性の症例であった。しかし一部の症例では高度なMVPと逆流を認め、僧帽弁手術の適応となる症例もいた。統計学的な差は出ていないが男性で形態的及び逆流の重症度が高い傾向がみられた。家系解析は2家系で行うことができた。これまで1家系のMYH11変異と1家系のFLNA変異(女性姉妹と姉の子が共に同一変異)の病的変異を見出しており、いずれも僧帽弁前尖の偏在性の肥厚を有するFED型であった。高度な逆流を伴う男性症例ではBarlow型であり、遺伝学的解析ではFLNAの病的変異であった。女性3名の同一家系FLNA変異では胸椎側弯と胸椎後湾(ストレートバック症候群)の所見を認めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度はCOVID19の影響で健康診断での紹介例が減少したが2022~2023年度もこの傾向は継続した。特に若年者の健診受診率は低いままであった。若年での遺伝学的検査に対しては無症候性であることや、保険診療内での施行であるものの費用が高額であることにより、消極的な症例が目立ったためであった。
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Strategy for Future Research Activity |
COVID19の影響で健康診断での紹介例が減少し、その傾向が持続している。また多くの症例では無症候であり、かつ若年での遺伝学的検査に対して費用面の障壁が高く、消極的な症例が目立った。2023年度も特に若年者の健康診断受診率が低く、症例数の著明な増加に至っていない。複数の健診センターとの情報共有を進め、症例数確保に努めている。心臓血管外科に紹介となった症例の情報共有し、症例数確保に努める。
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