腎線維化に着目したAKIからCKD移行予防への新規治療戦略の開発
Project/Area Number |
21K08231
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
寺田 典生 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (30251531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷口 義典 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70584431)
堀野 太郎 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 准教授 (90448382)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 腎臓 / 尿細管 / Zeb2 / 急性腎障害 / 虚血 / 慢性腎臓病 / アポトーシス / 線維化 / ZEB2 |
Outline of Research at the Start |
透析患者数は急増しており、その原疾患の一つである急性腎障害(AKI)の病態は繊維化により慢性腎臓病(CKD)に移行する事が報告されている。本申請課題では、AKIからCKDに移行するメカニズムの一つの繊維化に着目し、特にZeb2とPhosphatase関連遺伝子である(PNUTS)がAKI後の腎繊維化にどのように関与するかを基礎的・臨床的手法を総合的に駆使して解明するとともに、AKIからCKDに移行した患者の腎生検検体を用いてZeb2発現がCKD移行の新規のバイオマーカーになり得るかを検討する。腎繊維化の早期診断法の開発と、新規の治療法開発につなげる事を目標にする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今回の基盤研究の概要は腎繊維化に関与する遺伝子に注目しAKIからCKD移行への病態解明を目指す。研究代表者らは遺伝子改変マウスを用いた実験と腎生検検体を用いた検討でTGF-betaの細胞内シグナルに関与する転写因子のZinc finger E-box-binding homeobox 2(Zeb2)がAKIの病態と繊維化に関与しCKDへの移行を進行させる事を見いだし2022年に欧州腎臓学会雑誌に報告した(Nephrol Dial Transplant. 2022, 37(3):454-468)。本研究の独創的な点は遺伝子改変技術(腎尿細管特異的Zeb2 conditional KOマウス)や細胞マーカーなどの技術を使用しつつ、豊富な臨床例での検体を蓄積してきた実績を生かして、基礎・臨床両面からAKIの病態解明とAKIからCKDに移行するメカニズムの解明を目指す点である。R4年度の検討により、Zeb2 conditional KOマウスではAKI後のTGF-betaをはじめとしたサイトカインの発現が低下していること、また虚血によりZeb2のプロモーター活性が亢進することがわかった。さらにZeb2系はAKIだけでなく、乾癬やクローン病などのTh17系と繊維化が関与する病態に広く関わっている可能性があり、臓器をこえた普遍性のある内容でその解明は重要である。今後この結果を発展させ、Zeb2によるAKIの病態と繊維化の調整とCKD移行のメカニズムを解明し、それらに対するsiRNAや抗体による新規治療法ならびにバイオマーカーとしての新規診断法を開発することにより、透析導入患者数の減少を目指したい。本研究の遂行による医療経済効果は計り知れない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の進捗状況は遺伝子改変マウスを用いた実験と腎生検検体を用いた検討でZinc finger E-box-binding homeobox 2(Zeb2)がAKIの病態と繊維化に関与しCKDへの移行を進行させる事を見いだし2022年に欧州腎臓学会雑誌に報告した(Nephrol Dial Transplant. 2022, 37(3):454-468)。本研究の独創的な点は遺伝子改変技術や細胞マーカーなどの技術を使用しつつ、豊富な臨床例での検体を蓄積してきた実績を生かして、基礎・臨床両面からAKIからCKDに移行するメカニズムの解明を目指している点である。さらにZeb2はAKIだけでなく、乾癬やクローン病などのTh17系と繊維化が関与する病態に広く関わっている可能性があり、臓器をこえた普遍性のある内容でその解明は重要である。
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Strategy for Future Research Activity |
研究代表者らは遺伝子改変マウスを用いた実験と腎生検検体でZeb2がAKIの病態に関与し、腎生検でのZeb2染色が腎繊維化の早期診断マーカーになりうることを既に見いだし報告した。本研究ではこの成果を発展させ、Zeb2によるAKIからCKD移行のメカニズムを解明し、Zeb2抑制系の蛋白, siRNAや抗体による新規治療法ならびに早期バイオマーカーとしての新規診断法を開発することにより、透析導入患者数の減少を目指したい。本研究の遂行による医療経済効果は計り知れない。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)
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[Book] 今日の治療指針2022
Author(s)
寺田典生
Total Pages
622
Publisher
医学書院
ISBN
9784260050340
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