Project/Area Number |
21K08272
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53040:Nephrology-related
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
吉田 瑶子 東京大学, 医学部附属病院, 届出研究員 (90649443)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西 裕志 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (90784174)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 免疫学的腎炎 / ADAMTS13 / 補体 / VWF |
Outline of Research at the Start |
ADAMTS13は止血因子であるvon Willebrand因子の特異的切断酵素であり、ヒトでは同酵素活性が著減することで血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)を生じる。先天性・後天性TTP患者の約7割で腎機能障害を認めるが、全身のADAMTS13機能不全が腎臓での血栓形成や腎障害の進展に関与するメカニズムは解明されていない。またADAMTS13は腎臓の血管内皮細胞や足細胞に発現するが、腎局所における同酵素の役割は不明である。そこで本研究は、ADAMTS13欠損における免疫学的腎炎モデルの病態解析を通して、ADAMTS13による腎臓での血栓制御機構を分子レベルで明らかにすることを目的とする。
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Outline of Annual Research Achievements |
ADAMTS13は抗血栓・抗炎症作用を有する血漿タンパク質であり、同酵素活性の著減は血栓性血小板減少性紫斑病を引き起こす。また、糸球体腎炎では特に高度な蛋白尿を伴う場合に全身の血栓傾向を認める。そこで本研究はADAMTS13欠損(KO)マウスに免疫学的腎炎(NTN)モデルを導入し、その病態解析を通して、ADAMTS13による腎臓での血栓制御機構を分子レベルで明らかにすること、腎局所に発現する同酵素の役割を解明することを目的とした。 これまでの実験を通して、申請者らは以下の点を明らかにした。①野生型(WT)マウスとADAMTS13-KOマウスに当研究室オリジナルのNTS(ラット腎糸球体基底膜に対するヒツジ抗血清)を投与したところ、両群で腎機能・アルブミン尿・半月体形成に差は認めなかった。②一方、KO群では貧血や血小板減少、主要臓器におけるVWF抗体陽性の血栓形成、生存率の低下等を認め、これらの所見は組み換えADAMTS13投与により改善した。③血小板凝集塊の画像解析の結果、NTS投与後のKO群ではWT群と比較して循環血漿中のCD45陽性白血球を含む微小血栓が増加していた。これらの結果より、血中ADAMTS13非存在下ではNTNにより全身の血栓傾向が増大するが、野生型では同酵素がこれを制御することが示唆された。 本研究課題は令和5年度が最終年度であったが、研究目的をより精緻に達成するため、補助事業期間の延長を行った。今後はNTS投与によりKO群に認められた病態をより分子レベルで解明し、得られた結果を国内外の学会や英文誌等で発表する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ADAMTS13-KOマウスのNTNモデルの解析を通して、血中ADAMTS13非存在下ではNTNにより全身の血栓傾向が増大することを示唆する新たな知見を得られた。一方、NTS投与後のKOマウスに認められた病態の発症機序や腎局所に発現するADAMTS13の役割に関しては不明な点も多く、より詳細な解析が必要である。
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Strategy for Future Research Activity |
ADAMTS13-KOマウスのNTNモデルにおける、補体や凝固因子の関与を明らかにすることを予定している。現在、あらかじめ補体を枯渇させた状態のKOマウスにNTSを投与した動物モデルの病態解析を進めている。今後は、ADAMTS13-KOマウスのNTNモデルにおける抗補体薬の治療効果等も検討するほか、足細胞発現ADAMTS13の動態解析としてLPS投与による後天性足細胞障害モデルの解析を予定している。
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