Project/Area Number |
21K08326
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
松尾 佳美 広島大学, 病院(医), 助教 (50754355)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柳瀬 雄輝 広島大学, 医系科学研究科(薬), 准教授 (40452586)
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Project Period (FY) |
2022-02-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 神経ペプチド / 皮膚ケラチノサイト / 自然リンパ球 / マスト細胞 / 好塩基球 / 皮膚アレルギー / ケラチノサイト |
Outline of Research at the Start |
神経ペプチドの一種であるNeuromedin-U (NMU) は、ヒト皮膚ケラチノサイトに貯蔵され、自然免疫受容体等を介して放出されること、NMUは皮膚マスト細胞やヒト2型自然リンパ球(ILC2)を活性化することがわかっており、アトピー性皮膚炎等の皮膚アレルギー疾患に密接に関与していることが予想される。本研究では、皮膚のケラチノサイト由来のNMUに注目し、ケラチノサイトからのNMU放出機構の解明、さらに、皮内に放出されたNMUが皮膚マスト細胞、ILC2や他の免疫細胞を活性化し、皮膚アレルギー疾患を誘導する仕組みを明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
神経ペプチドNeuromedin-U (NMU) は、ヒト皮膚ケラチノサイトに貯蔵され、自然免疫受容体等を介して放出されること、NMUは皮膚マスト細胞やヒト2型自然リンパ球(ILC2)を活性化することがわかっており、皮膚アレルギー疾患に密接に関与していることが予想される。本研究では、皮膚のケラチノサイト由来のNMUに注目し、ケラチノサイトからのNMU放出機構の解明、さらに、皮内に放出されたNMUが皮膚マスト細胞、ILC2、好塩基球や他の免疫細胞を活性化し、皮膚アレルギー疾患を誘導する仕組みを明らかにする。本研究では、①皮膚ケラチノサイトに発現する温度感受性チャネルTRP受容体の同定と各々の受容体リガンドによるNMU産生・放出機構を解明、②マスト細胞、ILC2以外のNMU受容体を発現する細胞の同定とNMU刺激による応答を解明する、加えて、3次元培養ケラチノサイトとヒト皮膚マスト細胞、ILC2、ヒト末梢血白血球を使用して、③ケラチノサイト-免疫細胞の3次元共培養評価モデルの開発と、ケラチノサイトから放出されたNMUによるマスト細胞・ILC2、他の免疫担当細胞を介した2型炎症の誘導について検討することを目的とした。2023年度は、②における末梢血好塩基球のNMU受容体の発現について検討した。NMUはヒト皮膚マスト細胞に対しては、MRGPRX2受容体を介して脱顆粒を生じることが報告されており、末梢血好塩基球のMRGPRX2の発現について検討したが発現の増強は確認できなかった。また、MRGPRX2に反応する薬剤としてNMUの他にも、筋弛緩剤、抗MRSA薬(Vancomycin) 麻薬 (morphine) ニューキノロン系抗菌薬などが報告されている。そこで、HEK293細胞にMRGPRX2を発現させた細胞を作製しMRGPRX2を介して細胞を活性化する薬剤のスクリーニング系を構築した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
皮膚科の良性腫瘍の手術件数が減り、皮膚からヒト皮膚マスト細胞を採取して培養することがあまりできず、ヒト皮膚マスト細胞を利用した実験が当初の計画通りに行えなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は計画通り、項目①「皮膚ケラチノサイトに発現する温度感受性チャネルTRP受容体の同定と各々の受容体リガンドによるNMU産生・放出機構を解明」と③「ケラチノサイト-免疫細胞の3次元共培養評価モデルの開発と、ケラチノサイトから放出されたNMUによるマスト細胞・ILC2、他の免疫担当細胞を介した2型炎症の誘導」について研究を進める。また、数種類の抗MRSA薬、ニューキノロン系抗菌薬においてMRGPRX2発現HEK細胞が反応する可能性が示されたため、今後は再現性の確認と濃度の検討、また、ヒト皮膚マスト細胞からの脱顆粒を引き起こすかを検討し、IgEを介さずにマスト細胞活を活性化してアレルギー反応を引き起こす可能性のある物質を特定する。
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