Project/Area Number |
21K08344
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 53050:Dermatology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
荒瀬 規子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (30360481)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 全身性強皮症 / B細胞 / 自己抗体 / 強皮症 / 皮膚筋炎 / 抗MDA5抗体 / 抗ARS抗体症候群 / 間質性肺炎 / 筋症状 / Ro52/IgG/HLAクラスII複合体 / ミスフォールド蛋白 / HLA |
Outline of Research at the Start |
私たちは以前よりいくつかの自己免疫疾患でミスフォールド蛋白とHLAクラスII分子の複合体が自己抗体の標的となり、疾患発症にも関わる可能性を見出してきた。私たちは今回、新規の強皮症サブタイプ特異的自己抗体を見出した。この標的自己抗原をクローニングし、機能解析を行う。さらに、この自己抗原や今まで知られている核内抗原がミスフォールド蛋白/HLAクラスII複合体を形成し強皮症発症に関連するかを各種動物モデルを用いて検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
全身性強皮症は皮膚硬化を主症状とし、併存症には間質性肺炎等が生じる難治性自己免疫疾患である。他の膠原病同様、発症機構は不明で治療は対処療法に限られている。最近抗CD20抗体の全身性強皮症への有効性が確認され、今までの治療に加えて本疾患対する治療の新たな選択肢が増えつつある。一方で、抗CD20抗体の全身性強皮症に対する作用機構には未だに不明な点があるため今後も解析していく必要性が残されていると考えられる。 強皮症では疾患サブタイプに特異的な抗核抗体が認められ全身性強皮症の臨床症状もこれらの自己抗体により概ね規定されている。これらの抗核抗体は核内抗体であるため抗体の作用には不明な点が多かったが、最近これらの抗体の細胞機能に対する直接作用も報告され、抗核抗体の新たな役割の存在の可能性が考えられている。 一方、我々は全身性強皮症患者において、抗核抗体以外の細胞表面分子に対する自己抗体を見出し、全身性強皮症患者からそれらのモノクロナール抗体を作成することに成功した。この自己抗体の抗体価は全身性強皮症の疾患活動性とも関連することが新たに判明した。この結果はこれらの自己抗体の重要性を示唆していると考えられる。 令和5年度はこれらのモノクロナール抗体の性質の解析を行い、in vitroでこれらの強皮症モノクロナール抗体がモノサイトの機能に影響する新たな機能を見出した。現在このようなモノクロナール抗体の新たな作用機序をさらに深く解析している。一方、これらの抗体のin vivoでの作用を解析しようとしている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
全身性強皮症の患者から新たなモノクロナール抗体を樹立し、それらのモノクロナール抗体の新たな機能を見出した。これらの抗体は、その抗体価が疾患活動性とも関連することから、全身性強皮症で重要な役割を担っていることが考えられた。
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Strategy for Future Research Activity |
これらのモノクロナール抗体が新たな機能を有することが判明したため、今後in vivoへの投与を行うことで生体への影響を観察していく予定である。さらに今回判明した本抗体の機能解析を進めると共に、これらの抗体の新たな機能や分子機構を解析し、病態への影響を解析していく予定である。
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