Analysis of mitochondrial iron accumulation mechanism on sideroblastic anemia model cells
Project/Area Number |
21K08375
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54010:Hematology and medical oncology-related
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
金子 桐子 岩手医科大学, 医学部, 講師 (10545784)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
古山 和道 岩手医科大学, 医学部, 教授 (80280874)
鈴木 亘 岩手医科大学, 医学部, 助教 (90610395)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | ヘム合成 / 鉄代謝 |
Outline of Research at the Start |
本研究の目的は、鉄芽球性貧血細胞のミトコンドリアにおける鉄蓄積機構を明らかにすることである。鉄芽球性貧血は骨髄において鉄が赤芽球ミトコンドリアに蓄積した環状鉄芽球の出現を特徴とし、同時に赤芽球の骨髄内破壊(無効造血)が進行する貧血である。生体内において最も鉄を利用する赤芽球細胞のミトコンドリアにおける環状鉄芽球の形成および鉄芽球性貧血による無効造血の機構は詳細に不明である。本研究では、鉄芽球性貧血の原因遺伝子のひとつであるALAS2に人為的に変異を導入して作成した鉄芽球性貧血モデル細胞を用いて鉄蓄積機構および無効造血の機序の解明を試みる。
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Outline of Annual Research Achievements |
1. 培養条件の再検討:本研究に用いているHUDEP細胞は樹立の報告にも記載されているが,分化誘導日数が長くなるほど細胞生存率が低下する。鉄の蓄積が顕微鏡下で検出できる条件では細胞生存率は20%前後であり,分化誘導による細胞生存率の低下はこれまでも懸念であった。近年,我々と異なる培養条件を用いているいくつかの報告があることから,それらを参考に分化条件の検討を行なった。その結果,細胞生存率およびRNA qualityが大きく改善され,生存率はHUDEP2では20%前後から60%程度へ上昇した。分化条件の変更に伴い,これまでに行なったタンパク質およびmRNA発現について再検討を行なったところ,これまで検討を行なったいくつかの因子mRNA発現について分化誘導による野生型と変異細胞株における差異を見出した。引き続き確認実験を行っている。また,2,3についても条件変更後に行った研究実績である。 2. ALAS2変異細胞におけるferroptosisの検討:ferroptosisのマーカーであるGPX4タンパク質およびGPX, PGTS2 mRNAの発現についてそれぞれ検討を行なった。その結果,GPX4の発現は分化誘導前後にかかわらず野生型と変異細胞株では変化がなかった。一方,PTGS2 mRNA発現は分化誘導が進むと変異細胞のみにおいてその発現に変化が見られた。GPX4はこれまでに赤芽球の脱核に関与する報告があることから,発現が相殺されて変化が見えづらい可能性も考えられる。 3. ALAS2変異細胞における網羅的解析:鉄蓄積機構の解明を目的に,ALAS2変異細胞と野生型細胞をについて分化誘導条件下で発現変化の網羅的解析を質量分析を用いて行う予定であったが,予算内でRNA-seq解析が行え,さらに学内の専門家の協力を得られる機会を得たため解析手法をRNA-seqに変更した。本検討には昨年樹立したSLC25A38変異細胞も加えており,遺伝性鉄芽球性貧血の異なる原因遺伝子についても比較検討を行なった。現在,結果を解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分化誘導条件の再検討および変更に伴い,いくつかの実験を再検討することとなったため。また,RNA-seqに用いるサンプル採取に予想より時間を要したことが挙げられる。 しかしながら,再実験はすでに実験条件が決定しているため2022年度中に大部分は終えている。またRNA-seqもこの報告書を作成している現在解析を行なっている最中であることから,2023年度内に予定している実験を終えることは可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
・CSAにおけるferroptosisの検討はSLC25A38変異細胞も加えて他のマーカーやferroptosis阻害剤の効果についての検討を予定しており準備中である。 ・質量分析を用いた網羅的解析からRNA-seqに変更した実験について解析結果を元に,鉄蓄積に関与する候補因子について解析を行う予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)