Mechanisms for the involvement of airway microbiota in RA-associated interstitial lung disease
Project/Area Number |
21K08482
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54020:Connective tissue disease and allergy-related
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Research Institution | Toho University |
Principal Investigator |
西尾 純子 東邦大学, 医学部, 教授(寄付講座) (40598679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南木 敏宏 東邦大学, 医学部, 教授 (00282749)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 関節リウマチ / 間質性肺疾患 / 肺細菌叢 / 細胞老化 / SASP / Prevotella / TM7 / グルタチオン / p21 / p16 / ブレオマイシン誘導間質性肺炎 / lung fibrosis / lung microbiota / senescence / 間質性肺炎 / 2型肺胞上皮 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、肺細菌叢によるRAに併発するILD (RA-ILD) の制御機構を明らかにすることを目的とする。具体的には、1) RA-ILDマウスモデルを用いて、肺細菌叢の肺線維化への関与機構を明らかにする。一方で、2) RA-ILD患者の気道細菌叢や増加する代謝物質を明らかにし、3) RA-ILD患者で増加する細菌や代謝物質の肺線維化への影響をin vitroやマウスモデルで検証する。本研究により、RA-ILD病態への理解が深まり、細菌やその代謝物質を標的とした治療基盤の創出が期待される
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、肺細菌叢による関節リウマチ(RA)やRA関連間質性肺炎(RA-ILD)の制御機構を明らかにするため、RA-ILD患者の気道細菌叢の検討、およびマウスモデルを用いた肺細菌叢の肺線維化への関与機構の解明を行ってきた。RA-ILD合併例を含むRA患者約50名、健常者訳50名について、肺細菌叢と類似性のある口腔咽頭細菌叢について、ショットガンメタゲノム解析を行った結果、RA患者と健常者の口腔咽頭細菌叢ではβ多様性が異なり、RA患者では、Prevotella属、TM7門の細菌種が増加していることが明らかになった。細菌遺伝子情報解析により、RA患者口腔咽頭細菌叢では、健常者に比較してグラタチオン(GLT)合成が低下していることが明らかとなった。Prevotella属の細菌は、Th17細胞分化の促進や歯周炎の原因として知られている。また、TM7門の細菌も同様に歯周炎の原因菌である。更に、GLTは抗酸化作用を有する代謝物質であり、RAの細菌叢ではGLT濃度が低下し、気道粘膜の酸化ストレスの制御能が低下している可能性が考えられた(論文準備中)。一方、マウスモデルのブレオマイシン誘導間質性肺炎(BLM-ILD)における検討では、早期に2型肺胞上皮細胞(AEC2)がp21およびp16タンパクを発現し、肺線維化に先行して細胞老化の表現型およびSASPを獲得し、単球の浸潤や線維芽細胞の早期の活性化を起こすことを示唆する結果を得、論文として発表した (Front Immunol. 2022:13:935114)。一方、AEC2レポーターマウスを作成し、BLM-ILDを発症させた後、AEC2を採取し網羅的遺伝子発現解析を行ったところ、オントロジー解析によりG1-S期の細胞周期が停止していることが確認され、一連のSASP関連遺伝子の発現も明らかになった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
1)2022年度には、RA-ILDマウスモデルにおいて、2型肺胞上皮細胞(AEC2)がSASP因子を介してRA-ILDに関与する可能性を明らかにし論文化まで至ったこと、2) 2023年度は、RA患者の口腔咽頭細菌叢の細菌メタゲノム解析を行い、RA患者と健常者の気道細菌叢のβ多様性が異なること、RAで増加する細菌種を複数同定したこと、さらにその機構として細菌叢のglutathione産生低下を介した気道粘膜の酸化ストレスの制御不全が生じている可能性を示し、論文投稿の準備が整ったこと、さらに、3) AEC2レポーターマウスの作成に成功し、BLM-ILD発症後のAEC2を採取し網羅的遺伝子発現解析 を行い、G1-S期の細胞周期の停止がオントロジー解析により確認されたこと、さらに関与するSASP関連分子が徐々に明らかになっていることなどから。
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Strategy for Future Research Activity |
-RA患者口腔咽頭細菌叢のメタゲノム解析について、RA-ILD合併例の検体数が未だ十分ではなく、今後さらに追加収集し、RA-ILDに関連する口腔咽頭細菌叢についても検討していく予定である。 -AEC2レポーターマウスの作成に成功し、BLM-ILDを発症させた後に採取したAEC2の網羅的遺伝子発現解析の結果から、AEC2の細胞老化が関与する肺線維化機構について新たな分子の関与が示唆される結果を得ている。キーとなる分子について、細胞株やオルガノイド、また遺伝学的手法を用いて検討していく。 -一連のRA患者口腔咽頭細菌叢の結果から、Prevotella属細菌やグルタチオンの減少がILDの病態機構に関与している可能性があることから、これらの定着や投与によるILDへの影響を、マウスのRA-ILDモデルで検討する。
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Report
(3 results)
Research Products
(14 results)