Project/Area Number |
21K08553
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 54040:Metabolism and endocrinology-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
藤本 裕之 京都大学, 環境安全保健機構, 助教 (50437274)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 膵β細胞イメージング / 糖尿病 / 膵β細胞量 / 膵島移植 / imeglimin / SPECT |
Outline of Research at the Start |
2型糖尿病の主な病因の1つであるインスリン分泌不全は、個々の膵島の機能不全と膵島量の減少によるものと考えられる。そのため、膵β細胞量を縦断的に評価できれば糖尿病の病態解析に寄与できると考えられる。本研究では、GLP-1受容体に特異的に結合するExendinを骨格とする放射性同位元素標識プローブを用いた膵β細胞イメージング法により膵β細胞の定量評価を行うことで、糖尿病の発症過程における膵β細胞量と血糖値などの診断指標との関係を明らかにし、糖尿病の病態解明につなげることを目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、GLP-1受容体に特異的に結合するExendinを骨格とする放射性同位元素標識プローブを用いた膵β細胞イメージング法により膵β細胞の定量評価を行うことで、糖尿病の発症過程における膵β細胞量と血糖値などの診断指標との関係を明らかにするとともに、本イメージング手法を用いて新規開発糖尿病治療薬に関してその有効性評価を膵β細胞量の視点から検討することである。昨年度は、ミトコンドリア機能改善薬であるimegliminの糖尿病治療効果について膵β細胞量の観点から評価し、学会や論文にて報告した。本年度は、糖尿病の発症過程における膵β細胞量と血糖値などの診断指標との関係を評価するため、中程度の脂肪食で緩やかに糖尿病状態になるモデルマウスを用いて検討を行った。11%脂肪食負荷を行い、経時的な体重、随時血糖値、経口グルコース負荷試験(OGTT)による耐糖能の評価を行った。また、In-111標識exendinプローブを用いたSPECTイメージングを行う週齢と同じタイミングで膵臓の摘出を行い、病理的に膵β細胞量を評価した。具体的には、病理による膵β細胞量評価における一般的手法である、膵切片をインスリンの免疫染色を行い、膵面積におけるインスリン陽性部分の面積比から算出する手法を用いて評価をおこなった。この病理評価及びSPECTイメージングから得られた画像から膵β細胞量、それぞれから糖尿病発症過程における膵β細胞量の変化を評価する予定で進めていたが、SPECTイメージングに必要な小動物用分子イメージング装置の故障により一時的に研究の進行を保留することとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
分子イメージング装置の故障のため一時的に研究が滞っているため。
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Strategy for Future Research Activity |
小動物用分子イメージング装置の修理が終わり次第、非侵襲的な膵β細胞イメージング技術を用いて糖尿病の進行過程を各種指標とともに評価する研究を再開する。具体的には、本年度実施した実験系と同様のモデルマウスに対して11%脂肪食負荷を行い、緩やかに糖尿病状態に変化させる。緩やかに状態が変化することで、放射性同位元素、特に今回用いるIn-111(半減期:2.8日)の物理的半減期・生物学的半減期を加味した実験系を無理なく組み立てることができる。つまり、SPECT撮像を行う際に、前回撮像の際に用いた標識プローブが十分に代謝および減衰することで次回の撮像で結果に影響を与えない間隔を考慮し実験を行い、評価することができる。ストレプトドトシンなどの薬剤で糖尿病状態にする場合においては急激に状態が変化し、糖尿病の発症前後での評価のみを行う場合には効果的であるが、その過程を追うには適切ではないため緩やかな状態変化が必要である。 今後の研究の推進方策としては、残った評価系であるIn-111標識exendinを用いた膵β細胞のSPECTイメージング法から膵β細胞量を経時的に評価する予定である。得られた膵β細胞量と、随時血糖値、体重、耐糖能など各種指標との相関を評価し、糖尿病状態の進行過程における膵β細胞量の変化について検討を行う予定である。
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