患者由来オルガノイドを用いた胃癌新規治療標的の探索
Project/Area Number |
21K08734
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55020:Digestive surgery-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
田邊 和照 広島大学, 医系科学研究科(保), 教授 (40379847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
坂本 直也 国立研究開発法人国立がん研究センター, 先端医療開発センター, ユニット長 (20571798)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | オルガノイド / 胃癌 / 薬剤感受性 / 個別化療法 |
Outline of Research at the Start |
近年の診断技術の進歩や治療開発にもかかわらず,進行胃癌の予後は他癌腫と 比較しても未だに不良で新たな治療戦略が求められている。特に今後も期待される免疫治療においては 効果のバイオマーカーが不明なものも多くさらなる開発が求められている。われわれはこれまで患者臨床検体から免疫細胞接触を可能としたオルガノイド培養システムを構築するこ とに成功した。本研究では、患者由来オルガノイドを用いて、免疫細胞や免疫チェック ポイント阻害剤等投与による疲弊マーカー解析や感受性試験などの機能解析を行うことで新 規の治療標的の探索を行い、将来的な新規の個別化細胞療法モデルの確立と臨床応用展開の基盤となる研究を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
令和4年度の主な研究計画は、これまでに確立した患者由来オルガノイドをオーバーレイ法という麺機接触可能なモデルを用いて実際の患者由来NK細胞と接触させることによって免疫チェックポイント阻害剤や抗がん剤を加えた際の細胞傷害性やNK細胞上の疲弊マーカー発現変化を解析することで、前年度に引き続き症例集積を重ねるとともに前年度に記載した手技的な問題点は概ね解決でき、検討を進めている。これまでの検討では進行胃癌患者の末梢血中NK細胞においてPD-1発現が更新しており特にCD3-CD56brightの分画が顕著である傾向がみとめられ、症例を重ねてこれらの発現傾向について確認中である。また、実際に免疫チェックポイント阻害剤を投与した際にこれらの発言によって感受性に変化が見られるかについて検討を重ねているところである。また、実臨床では免疫チェックポイント阻害剤の感受性予測についてCPS(Combined Positive Score)の有効性が示唆されているが、胃癌オルガノイドにおいても免疫細胞との共培養後に浸潤している免疫細胞をオルガノイドごと回収し解析することでCPSに類似した数値を算出し、これによってバイオマーカーとして利用できる可能性はないかについても併せて検討中である。現在のところ、浸潤細胞の回収やFACSによる免疫細胞の機能解析は可能であることは確認できておりさらなる解析をすすめる予定である。 なお、昨年度までに行ったオルガノイドのオーバーレイ法による培養システムの確立については、論文作成を終了し、現在英文論文投稿中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は免疫細胞接触を行った際の細胞障害性の解析の部分で手技的な問題点のため、進捗はやや遅れ気味であるが、現在は概ね解消されており、今後はしっかり解析を進めていく予定である。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度は、症例集積を加速するとともに予定していた遺伝子発現変化の検討にも進めたいと考えている。特に臨床で効果予測につながるようなオルガノイドによる浸潤免疫細胞の解析に注力したいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)