Project/Area Number |
21K08822
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
寒川 延子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (30432579)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 再生医療 |
Outline of Research at the Start |
ヒト組織由来間葉系幹細胞(MSC)は自己複性能や多分化能、低免疫原性といった特徴から、再生医療における重要な移植細胞ソースと考えられているが、これまでに行われてきた試験では臨床的有効性に差があり、標準プロトコールの確立には至っていない。MSCは由来組織や培養条件・周囲環境等による多様性が指摘されており、これらの細胞特性を制御する分子機構については未だ明らかにされていない。本研究では、in vitro, in vivoの詳細な解析を行い、それぞれのMSCの細胞特性、多様性の分子機構を解明し、臨床応用においてより適したMSCを同定することで、有効かつ安全な間葉系幹細胞治療を推進することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト組織間葉系幹細胞(MSC)を用いた再生医療では、現状、臨床的有効性の相違が認められていることから、本研究では疾患環境におけるMSCの細胞特性、多様性の分子機構の解明を目指している。 ヒト臍帯由来間葉系幹細胞、ヒト脂肪由来間葉系幹細胞、ヒト骨髄由来間葉系幹細胞を通常培養条件下(20%酸素、10%血清)と、病態を模したin vitroの培養系として低酸素条件下(5%酸素)または低栄養条件下(5%血清、1%血清)で培養を行い、細胞の形態、増殖能、発現分子、サイトカイン産生等の比較を試みた。低酸素条件下では、いずれのMSCにおいても、通常培養条件下に比して、2日目までは細胞の形態に大きな違いは認められなかったが、その後は細長く線維芽細胞状の形態が目立つようになった。一方、低酸素条件下の増殖率は、いずれのMSCにおいても2日目までは有意な差は認められなったが、2日目から検討を行った5日目において、通常培養条件下に比して有意な低下が認められた。低栄養条件下の培養は、昨年度に比べると安定はしてきているものの、未だばらつきが大きいため引き続き検討を行なっている。 加えて、低酸素条件下でヒト心筋細胞あるいはヒト冠状動脈平滑筋細胞をそれぞれのMSCと共培養し、サイトカイン産生、遺伝子発現変化の検討を進めている。ヒト心筋細胞には、市販されている正常ヒト初代培養細胞とヒトiPS細胞由来心筋細胞を使用している。本年度は、シングルセル解析、プロテオーム解析、mRNA-Seq解析に供するサンプルの回収に注力し、解析自体は、次年度にかけて進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究では、実験に用いる間葉系幹細胞(MSCs)は市販のものを購入しているが、納入にやや時間がかかったことと、細胞の起眠後の増殖が非常に遅く、培養がうまくできなかった。また、昨年度はMSCから心筋細胞、血管内皮細胞、血管平滑筋細胞等への分化誘導法の確立を行い、ある程度の目処が立ったと考えていたが、株が変わると安定しないことが多く、培養に難航した。
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Strategy for Future Research Activity |
本年度に回収したサンプルをシングルセル解析、プロテオーム解析、mRNA-Seq解析にかけ、その結果をもとにメカニズムについて検討する予定である。
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