Project/Area Number |
21K08874
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55030:Cardiovascular surgery-related
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Research Institution | Toin University of Yokohama |
Principal Investigator |
大沼 健太郎 桐蔭横浜大学, 医用工学部, 講師 (50527992)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
住倉 博仁 東京電機大学, 理工学部, 准教授 (20433998)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
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Keywords | 連続流VAD / 駆動制御 / 模擬循環回路 / 状態遷移 / シミュレーション / 人工心臓 / 計算機シミュレーション |
Outline of Research at the Start |
体外設置型連続流式の補助人工心臓(VAD)は、人工心肺用を応用した回路構成に起因する流路障害や塞栓症など生命維持に直結する課題を有している。本研究は、自律的な血液ポンプ制御と協調的なアラーム機構により体外設置型連続流VADの安全性と有効性を向上するべく、探索的駆動アルゴリズムを拡張するとともに、制御法で改善し得ない状況に対して協調的に医療従事者の処置を促す安全機構を実装し、計算機シミュレーションと実機駆動試験で実現可能性を検証する研究である。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、血液ポンプの駆動制御により流路障害や血行動態の急変で生じる危険状態の自律的解消・軽減を図ることで、体外設置型連続流VADの安全性・有効性を向上することを目的としている。本年度は、確率的数理モデルにより補助人工心臓に相当する血液ポンプ流出側、流入側の障害に対して探索的に回転数を増減して自己調節的に現在の状況で可能な範囲で目標流量を保持するアルゴリズムを基盤に、回転数制御のみで解消し得ない流量低下に対する状態遷移モデルベースのアラーム機構を実装し、拍動下模擬循環試験でその挙動を検証した。回転数制御信号および補助流量をアラームモデルの遷移トリガとし、持続的な流路閉塞、心室に相当する拍動ポンプ前負荷を低下させた状態に対して、目標を逸脱した時間と頻度を指標に処置を促す警告を表示可能であった。一方で警告を表示する状況、それまでの時間は指標の閾値に依存するためさらなる最適化を要する。また、拍動下の長期駆動試験にむけて、探索的回転数変動が拍動ポンプの負荷に及ぼす影響を評価すべく、心室にあたる拍動機構を成す定量拍動ポンプのストローク長および閉鎖型チャンバ空気量(コンプライアンスの付与)の設定について検討し、拍動機構全体を心室としてみた圧容積関係において等容性の収縮・拡張期を示し収縮期末エラスタンスが健常心から心不全に相当する設定範囲を同定するとともに、拍動機構人工弁の挙動解析から弁形状を最適化し圧波形のスパイクと後負荷との圧較差を低減した。計画当初予定であった計測機材の導入が半導体不足等の影響により遅れたものの、長期駆動試験に向けた計測系を構築できた。あわせて、確率的挙動に対する血液適合試験に向けた計測系、循環回路の構成を進めた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
計画当初より導入を予定していた計測機器の仕様変更および半導体不足により導入が遅れたことに伴い、実験の進行にも遅れを生じたため。 現在機材は調達済みであり、ポンプ駆動試験をふまえたアルゴリズム最適化を行い、長期駆動試験系を構築したところである。
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Strategy for Future Research Activity |
コンピュータベースのシミュレータおよびポンプ実機の駆動試験を基に最適化したアルゴリズムを実装し、左心補助を模した流路で流量制御とアラームの長期駆動時の信頼性を検証する。併せて流量制御による回転数変動が拍動機構(心室部)の負荷に及ぼす影響を検討する。その後、短周期の回転数変動と、長周期に断続的に起こりうる低流量状態に対する血液適合性への影響を検討する予定である。
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