Project/Area Number |
21K08878
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55040:Respiratory surgery-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
大石 久 東北大学, 大学病院, 講師 (60451580)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大河内 眞也 東北大学, 事業支援機構, 講師 (40375035)
野田 雅史 東北大学, 加齢医学研究所, 准教授 (70400356)
渡邉 龍秋 東北大学, 大学病院, 助教 (70636034)
平間 崇 東北大学, 大学病院, 助教 (80510338)
岡田 克典 東北大学, 加齢医学研究所, 教授 (90323104)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 肺移植 / 移植肺機能不全 / 急性拒絶反応 / 肺移植後急性拒絶反応 / 免疫抑制療法 / 慢性移植肺機能不全 / 間葉系幹細胞 / 細胞外小胞 |
Outline of Research at the Start |
本研究は、間葉系幹細胞由来の細胞外小胞(Extracellular vesicles; EVs)が、肺移植後の急性期・慢性期に有効な新たな拒絶反応制御法として応用可能であるか検討する研究である。それぞれ肺移植後急性拒絶反応のモデル、慢性移植肺機能不全(Chronic lung allograft dysfunction: CLAD)のモデルを用いて、検討する予定である。また間葉系幹細胞の培養方法の違いにより、放出されるEVsが変化することから、それぞれのモデルに対する免疫抑制として、特化したEVsを回収できるように、間葉系幹細胞の培養方法や解析方法を検討することも目的としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、肺移植後の慢性期の大きな問題である、chronic lung allograft dysfunction(CLAD)に対する新規の治療法を開発することを目指している。肺移植後の慢性拒絶反応とも考えられているCLADは、肺移植後慢性期(1年目以降)の死因のトップを占め、毎年多くの肺移植患者が、死亡したり再移植を要したりしている。CLADには、閉塞性換気障害の症状を呈するbronchiolitis obliterans syndrome(BOS)、拘束性換気障害を呈するrestrictive allograft syndrome(RAS)の2つのサブタイプがある。慢性的な拒絶反応がそれらの病態に関与すると長年言われてきているが、そのメカニズムには不明な点が多く、現在も有効な治療法は確立していない。事実、肺移植後の慢性期において呼吸機能検査や画像検査により、CLADの診断に至った患者を一定の効果があるといわれるステロイドパルス療法やアジスロマイシンの内服により治療するが、呼吸機能の改善まで至る例はごく少数で、多くはさらなる肺機能の低下を防ぐ程度、もしくは肺機能の低下を抑えられない場合も少なくない。 本研究は、CLADの治療法として、間葉系幹細胞(Mesenchymal stromal cells; MSC)由来の細胞外小胞(Extracellular vesicles; EVs)を応用した新規肺移植後免疫抑制療法の開発を目指している。EVsを用いた、CLADの治療というのは新規性が高く、治療法が確立すれば、多くの患者さんの救命につながる治療法である。本研究においては、2022年度までに、MSCからのEVsの分離には成功した。MSCをさまざまな条件下で培養しEVsを回収することによって、多種のEVsの回収に成功し、さらに動物モデルを使用したパイロットスタディーをするに至った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
MSC由来のEVsは、すでにいくつかの研究グループによりプロテオーム解析され、EVsには共通の成分があるとされながらも、EVs回収前のMSCの培養方法には多くの方法があり、回収されるタンパクにも多様性が生じている。我々は2022年度内(R3年度内)にEVs改修前のMSCの培養方法、EVsの回収・解析方法を確立することができた。また、動物モデルによるパイロットスタディーを始めるまでに至った。しかしながら、動物モデルの病理標本を検討したが、CLADを抑制しているような効果はみられていない。より効果的なEVsの回収が行えるようにMSCの培養方法のさらなる改善が必要であると予測する。一方で、MSCの培養方法の改善を行っても、CLADの抑制効果を十分示すEVsを回収できる可能性が低い可能性もあり、以下の「今後の研究の推進方策」に示したとおり、研究計画の変更も必要である可能性もある。
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Strategy for Future Research Activity |
EVsの投与によるCLADの抑制効果が十分に観察されなかったことから、研究計画の方向修正を行っている。昨年度の報告書にも記載した通り、Multilineage-differentiating Stress Enduring (Muse)細胞という、成体の間葉系組織である皮膚、骨髄、脂肪組織などに存在し、腫瘍性を示さない新たなタイプの多能性幹細胞に着目し、肺移植後急性拒絶反応やCLADへの治療応用の可能性を探ることとする。Muse細胞は間葉系幹細胞(MSC) の中の約1%を占め、幹細胞としての能力がきわだって高い細胞であることがこれまでの研究でわかっている。まずはパイロットスタディーを行いMuse細胞の投与方法(投与細胞数や投与タイミング)を確立し、Muse細胞の肺移植後急性拒絶反応やCLADの発症抑制効果や治療効果を検討したいと考えている。
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