Project/Area Number |
21K08945
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
池本 剛大 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (50530127)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菱山 壮平 山梨大学, 大学院総合研究部, 助教 (20622400)
中楯 陽介 筑波大学, 医学医療系, 講師 (50597002)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 経鼻インスリン / 低酸素脳 / 脳内炎症 / 脳梗塞 / 経鼻インスリン投与 / 認知機能 |
Outline of Research at the Start |
手術麻酔中の低酸素はしばしば発生し、炎症反応を惹起し、認知機能障害など手術後の予後と関連している。一方、経鼻インスリン投与は、選択的に脳に移行し、低血糖の危険性なく、抗炎症作用を発揮することから、手術予後の改善が期待される。 今回、マウスの低酸素モデルを用いて、経鼻インスリン投与の認知機能障害への効果、脳組織の炎症性サイトカイン量への効果、低酸素暴露による梗塞巣サイズ、その機序を明らかにする。
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Outline of Annual Research Achievements |
今日周術期合併症として周術期神経認知機能障害の原因は不明であるが、脳内炎症が有力説となっている。手術麻酔中の低酸素はまれなものでなく脳内炎症を惹起する。インスリンは抗炎症作用があり、経鼻投与することで、認知機能障害患者の認知機能を改善することから経鼻インスリン投与が周術期認知機能障害の予防・治療効果が期待される。本研究の目的は低酸素によって引き起こされる認知機能障害、低酸素に引き続き起こりうる脳梗塞巣に対する、経鼻インスリン投与の治療効果、その機序を明らかにすることである。 2021-2022年度の研究から治療効果を明らかにするためのイソフルラン麻酔下に片側総頸動脈の結紮切離と低酸素条件曝露(FIO2 0.08)を用いたマウスモデルを用いて検討を開始した。インスリン投与群と生食投与群(コントロール)の2群に分けて、低酸素曝露後7日連日神経学的欠損スコアを評価し、7日後に脳組織を採取し脳梗塞サイズ測定を行った。 2群間で、脳梗塞サイズに明らかな有意差を認めていないものの、低酸素曝露後1.2日目の神経学的欠損スコアについてはインスリン群で有意に高かった。低酸素脳の脳虚血下において経鼻インスリン投与は認知機能障害に対する保護効果が示唆された。2023年度さらにウエスタンブロット、PCR、RNAシークエンスなどでシグナル経路の解明を行い、経鼻インスリンの抗炎症作用を認めていることから、経鼻インスリンは周術期の低酸素による脳障害の予防・治療薬となくことが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
低酸素曝露に対する経鼻インスリンの効果について脳梗塞サイズの測定、神経学的欠損スコアのデータ収集は終了し、その機序としてインスリンシグナル、抗炎症シグナルをリアルタイムPCR、ウエスタンブロット、RNAシーケンスを用いて測定を行い、抗炎症作用を確認したが、再測定など機序の解明に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
機序の解明に時間を要したため、1年間の研究期間延長を行った。今後、さらなる機序の解明、データのまとめ、論文作成を行う予定である。。
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