敗血症性急性腎傷害の早期発見-尿中酸素分圧を用いての検討-
Project/Area Number |
21K08947
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
井口 直也 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任講師(常勤) (00372623)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内山 昭則 大阪大学, 大学院医学系研究科, 准教授 (00324856)
藤野 裕士 大阪大学, 大学院医学系研究科, 教授 (50252672)
酒井 佳奈紀 大阪大学, 大学院医学系研究科, 助教 (90647504)
林 優里 大阪大学, 医学部附属病院, 医員 (50890646)
徳平 夏子 大阪大学, 医学部附属病院, 特任講師(常勤) (60597227)
竹山 恵梨子 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (30966669)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2024: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2021: ¥260,000 (Direct Cost: ¥200,000、Indirect Cost: ¥60,000)
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Keywords | 急性腎傷害 |
Outline of Research at the Start |
尿中酸素分圧持続測定の敗血症性急性腎傷害の早期発見における有用性を検討する。 敗血症性急性腎傷害の鍵となるメカニズムは腎髄質低酸素である。尿中酸素分圧持続測定を行なうことで、腎髄質酸素分圧の推定が可能である。主に以下の項目を検討する。 ・敗血症性急性腎傷害の早期発見に尿中酸素分圧持続測定が役立つか。 ・敗血症性急性腎傷害での腎代替療法導入・離脱の予測因子に尿中酸素分圧値がなり得るか。
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Outline of Annual Research Achievements |
本年度も尿中酸素分圧持続測定を継続した。 まず、動物モデルにおいて尿中酸素分圧値と利尿剤との関係を検討した研究の結果をまとめ、論文発表を行った(1編、共著者)。尿中酸素分圧は利尿剤という直接的に腎臓・尿への影響がある薬剤の投与時にも、安定して測定可能で腎髄質酸素分圧と同様のトレンドを示した。尿中酸素分圧は腎髄質酸素化の非侵襲的モニターとして使用できることを再確認でき、敗血症のような重症患者に尿中酸素分圧持続測定する際には利尿剤の尿中酸素分圧への影響の検討が必須であり、本研究課題にとって有用な結果を得た。 また急性腎障害の高リスク群である人工心肺の使用に関して、動物モデルで脳と腎臓の組織酸素化について詳細な検討を行い論文発表を行った(1編、共著者)。脳と腎臓は人工心肺使用下で組織低酸素に陥りやすいが、ともに人工心肺血液流量の増加で軽減される。しかしヘモグロビン濃度の増加は脳の酸素化を増加させたが、腎臓の酸素化は増加させなかった一方で、血管収縮薬の使用は腎臓の酸素化は増加させたが、脳の酸素化は増加させなかった。脳と腎臓の酸素化は状況により違った動きをすることが明らかになったことにより、臓器の酸素化には画一的アプローチではなく各臓器別に個別のアプローチが必要であると考えられる。腎傷害を予防するには腎臓特有の酸素化指標が必要であり、尿中酸素分圧による管理が必要であることも再確認できた。 臨床データも継続して収集しており、今後も測定・解析を進める。 利尿剤と尿中酸素分圧値の関係の検討、および脳と腎臓の組織酸素化の状況への反応性の違いの検討は敗血症患者の複雑な患者管理の尿中酸素分圧値への影響を検討するにあたり有用な情報であり、敗血症患者の尿中酸素分圧持続測定を用いた急性腎傷害の早期発見、腎代替療法施行時の尿中酸素分圧値の検討を行う本研究課題の今後の遂行に役立つ。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
敗血症性急性腎傷害患者の複雑な患者管理において利尿剤の使用は必須であり、利尿剤に関して、尿中酸素分圧と腎髄質酸素分圧への影響を検討し論文発表を行った。この検討は今後の基礎的データの取得、交絡因子の検討を容易にするために必要であった。脳と腎臓の酸素化は状況により違った動きをすることを明らかにしたことにより、臓器障害の予防・改善の循環管理には各臓器別に個別のアプローチが必要であると考えられることは今後の本研究課題遂行に有用である。論文作成に時間を必要としたが、実際の測定を継続している。
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Strategy for Future Research Activity |
安全に測定継続できており、臨床データの取得を続け敗血症患者での検討を進める。今まで同様に交絡因子の検討も併せて行う。
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Report
(3 results)
Research Products
(23 results)