Calcineurin upregularion enhanced propofol related cell death
Project/Area Number |
21K08990
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55050:Anesthesiology-related
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
赤根 亜希子 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院助教 (80571348)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 裕子 名古屋大学, 医学系研究科, 特任講師 (60771970)
尾関 奏子 名古屋大学, 医学部附属病院, 病院講師 (10547524)
田村 高廣 名古屋大学, 医学部附属病院, 講師 (80612853)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | プロポフォール / 食道がん細胞株 / 食道がん / 細胞死抵抗性 / propofol / calcineurin |
Outline of Research at the Start |
プロポフォールは細胞の活性酸素を発生し、がんの増殖能を抑えることが知られているが、申請者らは活性酸素に関わるストレス顆粒に着目し、一部のがん細胞がプロポフォール添加後にストレス顆粒を細胞質に凝集し、転写因子p53依存的に細胞死を回避したことを見出した。そこで本研究はストレス顆粒に含まれるカルシニューリンと細胞の保護能の関わりについて明らかにするため、プロポフォール添加の有無のある細胞を用い以下を実施する。①カルシニューリン活性の有無が及ぼす細胞死検出率の違いを比較する。②野生型p53遺伝子ノックダウンクローンとカルシニューリン活性の違いを精査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は周術期に用いる全身静脈麻酔薬プロポフォールが細胞に与える影響について、細胞シグナル伝達物質であるカルシニューリンに着目し、まだ明らかになっていない作用機序の一端を調べることである。これまでに研究者らは多様なヒトがん細胞株や、日本人由来のヒト食道がん細胞株を用いてプロポフォールを暴露し、増殖や細胞死の影響を精査した。その結果、臨床使用濃度のプロポフォールは、暴露から2日以後に複数の食道がん細胞株の細胞死を引き起こすことを明らかにした。さらにこの細胞死の機序について精査するため各種カスパーゼ活性を確かめたところ、ミトコンドリアを介して放出されるcaspase-9ではなく、細胞死実行タンパク質caspase-3が直接細胞死に関与していることを明らかにした。さらに細胞死回避をした細胞株ではカルシウム濃度が低下することを観察した。また培養細胞株を用いた実験ではプロポフォールの溶媒に細胞への影響が大きく変わることを明らかにし論文に投稿した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
これまでに研究者らは日本人由来の複数のヒト食道がん細胞は、エタノールを溶媒としたプロポフォールによって、2日以後に複数の食道がん細胞株の細胞死を招くことを見いだした。これらの細胞死について各種カスパーゼ活性を確かめたところ、ミトコンドリアを介して放出されるcaspase-9ではなく、細胞膜由来の細胞死実行タンパク質caspase-3によって直ちに細胞死に至ることを明らかにした。一方で溶媒をに替えるとプロポフォールによる細胞膜への障害性が高まり、暴露直後から細胞膜を崩壊して細胞死を生じることを同定した。以上のように概ね計画通り進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでの成果から、プロポフォールの溶媒の違いにより適切な細胞反応を観察できる手順を確かめることができた。また試験した多様な食道がん細胞株ではカルモジュリンの活性は高まることを確認しているが、その下流域のシグナルを特定することはできていない。そこで本研究ではプロポフォール暴露後の生体反応を観察するため、低酸素誘導因子に関わるG3BP1を過剰発現したクローンなどを使用してプロポフォール暴露後に細胞膜表面で生じる変化を観察する。特にこの推進方策には、実験補助員を1名得て実験を押し進める。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)