Project/Area Number |
21K09044
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川本 修司 京都大学, 医学研究科, 病院講師 (80766668)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | SARS-CoV-2 / スパイク蛋白 / 血小板 / COVID-19血栓症 / 変異株 / スパイクタンパク / 血小板機能 / spike protein / 変異種 / 構造タンパク質 / 血栓症 / 抗血栓療法 / ドッキングシミュレーション |
Outline of Research at the Start |
本研究では、重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)のヒト血小板機能に対する直接的な影響とそのメカニズムを解明することを目標とする。(1) in vitroでの血小板機能に直接的に影響するSARS-CoV-2構造タンパク質の機能解析と同定、(2)ドッキングシミュレーションを用いたSARS-CoV-2構造タンパク質の標的となりうる血小板受容体の同定とその結合解析、(3)同定された血小板受容体およびその下流経路への影響を解明することで、COVID-19血栓症における治療標的分子を特定し、最適な抗血栓療法の基盤確立を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
血栓症はCOVID-19の重症度と死亡率に関連している。SARS-CoV-2はスパイク蛋白を介して宿主に感染する。しかし、SARS-CoV-2変異株由来のスパイク蛋白が血小板活性と凝固能に及ぼす直接的な影響は検討されていない。これまで我々はSARS-CoV-2変異株であるα、β、γ、δ株由来のスパイク蛋白を用いて、血小板機能への影響を解析してきた。結果、これらの変異株間でアデノシン二リン酸、コラーゲン、SFLLRN刺激下での血小板凝集能に有意差はなかった。 また、P-セレクチンの発現およびPAC-1結合は、無刺激条件下でもSFLLRN刺激下でも有意差はなく、血小板数、MPVおよびTEGパラメータにも有意差はないことを示し、論文として報告した(Clin Exp Med 23, 3701-3708 (2023). https://doi.org/10.1007/s10238-023-01091-4)。
現在は独占的に流行している変異株であるオミクロン株由来のスパイク蛋白(B.1.1.529)を用いて血小板機能への影響について解析を行なっている。野生株由来スパイク蛋白またはB.1.1.529由来スパイク蛋白をin vitroで5分間血液と反応させ、血小板へのスパイク蛋白の結合、血小板凝集能、P-セレクチン発現を評価した。結果、B.1.1.529由来スパイク蛋白は血小板へ結合するものの、野生株由来スパイク蛋白に比べるとその結合は少なかった。それにもかかわらず、B.1.1.529由来スパイク蛋白の血小板凝集能亢進作用とP-セレクチン発現で評価される血小板活性化作用は野生株由来スパイク蛋白と同等であった。本内容は2024年5月に欧州麻酔集中治療学会(ESAIC)で発表予定であり、現在論文化を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の主要変異株(α、β、γ、δ株)由来スパイク蛋白を健常者血液に添加しても、血小板活性や凝固能に影響を与えず、かつ株間でも差を認めなかったことを示すことができ、論文として報告できた。現在は変異株であるオミクロン株由来のスパイク蛋白を用いて血小板機能への影響について解析を行い、結果を学会発表し論文化している最中である。予定していた実験は終了し、結果を取りまとめる段階まで進むことができているため、概ね順調に進展しているとした。
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Strategy for Future Research Activity |
B.1.1.529由来スパイク蛋白は血小板へ結合するものの、野生株由来スパイク蛋白に比べるとその結合は少ないにも関わらず、B.1.1.529由来スパイクタンパクの血小板凝集能亢進作用とP-セレクチン発現で評価される血小板活性化作用は野生株由来スパイクタンパクと同等であった。この背景に存在するメカニズムの解明に取り組みたいと考えている。
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