Project/Area Number |
21K09070
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 55060:Emergency medicine-related
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
今井 寛 三重大学, 医学系研究科, リサーチアソシエイト (00184804)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川本 英嗣 三重大学, 医学部附属病院, 准教授 (20577415)
朴 恩正 三重大学, 医学系研究科, 准教授 (20644587)
島岡 要 三重大学, 医学系研究科, 教授 (40281133)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | SARS-CoV-2 / ARDS / β1インテグリン / ACE2 / 肺上皮細胞 / RGD配列 / integrin / COVID-19 / Coronavirus Disease 2019 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)によるAcute Respiratory Distress Syndrome (ARDS)は免疫系の制御異常によるサイトカインストームを病態の中心とした急性肺障害であり、効果的な治療法開発のために、以下の3つの研究を行うことを目的とする。 ①SARS-CoV-2の細胞内侵入を抑制するインテグリン低分子阻害剤を、ウイルス中和アッセイを用いて同定し、②インテグリン阻害剤のSARS-CoV-2誘導性ARDS治療効果を、マウスモデルで検討する。さらに③インテグリンとACE2との同時阻害が、ウイルスの細胞侵入阻害やARDSモデル治療に相乗的効果をもたらす可能性を検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)におけるサイトカインストームを抑制する根本的な治療方法は、現在のところ確立されていない。重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2型(SARS-CoV-2)は、そのエンベロープ上に存在するスパイク糖タンパク質を介して、宿主の細胞に感染する。このスパイク糖タンパク質は、アンジオテンシン変換酵素2(ACE2)と結合し、主に肺上皮細胞に侵入するための受容体として機能することが知られている。さらに、インテグリンといった細胞接着分子の一部は、特定のリガンド(配位子)としてアルギニルグリシルアスパラギン酸(RGD)配列を認識し、SARS-CoV-2のスパイク糖タンパク質とも結合する可能性が示唆されている。我々は、β1インテグリンが、ヒト肺上皮細胞株やマウス肺胞上皮細胞において多く発現しており、このβ1インテグリンがSARS-CoV-2のスパイクタンパク質と結合することを確認した。 本研究成果により、β1インテグリンがACE2とは独立してスパイクタンパク質と相互作用することが明らかになった。したがって、β1インテグリンはSARS-CoV-2の代替受容体として機能する可能性があり、この分子を標的とした治療法の開発が進めば、ウイルス感染の予防やARDS(急性呼吸窮迫症候群)の発症予防に寄与する可能性がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
β1インテグリンがSARS-CoV-2の代替受容体として機能し、ウイルス感染予防のターゲットとなる可能性が示唆する実験結果を得たため、順調に実験が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
今後コロナ患者検体40名(90%以上が気管挿管患者)の解析を行う予定。
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