ICG内視鏡を用いた術中下垂体腫瘍蛍光度定量化による腫瘍診断法の開発
Project/Area Number |
21K09139
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56010:Neurosurgery-related
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
天野 耕作 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (60318102)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2023: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2022: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
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Keywords | 術中組織診断 / 蛍光度の定量化 / ICG内視鏡 |
Outline of Research at the Start |
下垂体・傍鞍部腫瘍を、様々な機能の温存・改善を図りつつ、腫瘍のみを過不足なく確実に摘出するためには、術者の主観的評価だけではなく、客観的評価方法に基づいたリアルタイムな情報が必要となる。しかし現状では、迅速病理診断しかその情報源がない。そこで経鼻手術に有用な内視鏡とインドシアニングリーン(ICG)蛍光法を組み合わせたICG内視鏡を用いて、真のリアルタイムな情報を術中に得ることを目指した。術中にICG蛍光度の定量化を即時的に行うことができるようになれば、対象物の識別をより客観的、普遍的かつ確実に行え、さらに腫瘍の質的評価をも術中に安全・簡便に行うことが可能となる。
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Outline of Annual Research Achievements |
理想的下垂体・傍鞍部腫瘍摘出術とは、周囲の正常構造物を傷つけずに、その機能を温存・改善しながら、腫瘍のみを精細、確実に摘出することである。そのためには術者の主観的評価ではなく客観的評価方法に基づいたリアルタイムな情報が必要となる。経蝶形骨手術(TSS: Trans Sphenoidal Surgery)に革新をもたらした内視鏡と、顕微鏡手術における血管評価に有用性が証明されているインドシアニングリーン(ICG)蛍光法を組み合わせたICG内視鏡に着目し、より客観的な方法と更なる質的評価法の開発を目指した。 本研究の目的は下垂体腫瘍摘出術における新たな術中情報源の確立である。周囲の正常構造物を損傷することなく、またその機能を低下させることなく、腫瘍のみを正確に摘出するのが理想であるが、腫瘍を周囲正常構造物から識別するには、色調、感触などから判断する術者の手術経験値、すなわち主観的要素に大きく依存している。主観的な評価は普遍性に乏しいため、どの施設でも一定水準の手術を行うためには客観的評価方法が必要となる。下垂体腫瘍に対する術中の客観的評価法としては迅速病理診断、術中MRI、術中ホルモン値測定などがあるが、いずれも信頼性、availability、手間暇、即時性などの点で十分な評価法とは言えず、決定的なものは未だない。我々はICGの投与量を従来顕微鏡下血管病変手術で使用する量よりも減量し、各組織が蛍光するか否かだけでなく、その強度、開始およびmaxに達する時間、さらには蛍光消退度・消失時間も詳細に観察することにより、腫瘍及び各正常組織の識別がより正確に可能となる点に着目した。 更に腫瘍そのものの蛍光度、衰退時間を測定し、腫瘍の種類、性状、悪性度などとの関連性について検討を行う。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新たに4KのICG内視鏡を導入し、さらに高解像度の画像が得られるようになった。各組織の蛍光度の時間経過による推移を見ることで、正常血管と後葉、非機能性下垂体腺腫と正常下垂体との違い、成長ホルモン産生下垂体腺腫摘出時の腫瘍と正常下垂体の境界などが術中にリアルタイムで描出できるようになった。 現在我々は、ICGの蛍光度と腫瘍の種類、性状、悪性度などとの関連性について調べるべく、非機能性下垂体腺腫、機能性(GH,PRL,ACTH,TSH産生など)下垂体腺腫、頭蓋咽頭腫、転移性腫瘍、ラトケ嚢胞、黄色肉芽腫、胚細胞腫、髄膜腫、神経膠腫、非定型奇形腫様ラブドイド腫瘍など様々な腫瘍摘出術の際にICG内視鏡を用いて、術中蛍光度を測定しdataを蓄積しているところである。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度以降の推進方策としては、更に腫瘍の数、種類を増やし、dataの積み重ねを行う予定である。また蛍光度測定機器の開発についてはストルツ社との話し合いを進めていく予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(15 results)
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[Book] 脳外科速報2022
Author(s)
下垂体腺腫に対する治療戦略
Total Pages
6
Publisher
メディカ出版
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