Project/Area Number |
21K09206
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
樋田 真理子 大分大学, 医学部, 客員研究員 (10737224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
矢野 博之 純真学園大学, 放射線技術科学科, 講師 (50448552)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | コラーゲン / 転写 / 軟骨 / 線維性コラーゲン / 転写因子 |
Outline of Research at the Start |
線維性コラーゲン分子は、組織の発生、細胞の分化過程及び機能維持を厳密に制御しており、骨格形成に深く関与している。軟骨においては、II型・XI型・XXVII型コラーゲンが共存して高分子会合体を形成し機能を維持しており、適切な細胞外環境が異常をきたすことや破壊されることによって軟骨異形成症等を引き起こす要因となる。 そこで、軟骨形成におけるXI型・XXVII型コラーゲンに着目し、その転写調節機構を検討するとともに、分子メカニズムを解明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
線維性コラーゲン分子は、骨格形成に深く関与しており、軟骨組織の形成においては、II型・XI型・XXVII型コラーゲン遺伝子が高分子会合体を形成して機能維持の役割を担っている。本研究では、コラーゲン線維の直径を制御するXI型コラーゲン遺伝子、発現量は少ないものの軟骨組織に限局して発現しているXXII型コラーゲン遺伝子に着目し、その発現調節機構について解析を行っている。 これまでに、XI型コラーゲン遺伝子については、転写因子NF-Yによって発現が制御されるとともに、転写因子Sp1によって発現が増強することが明らかとなっている。また、軟骨特異的シスエレメントであるエンハンサー及びサイレンサー領域との相互作用について、関与する転写因子の同定を含め引き続き検証を進めている。 一方、XXVII型コラーゲン遺伝子については、2つの転写産物が存在しており、軟骨特異的な発現が認められる上流のプロモーター領域に重点をおいて解析を行っている。XI型コラーゲン遺伝子同様に、軟骨特異的シスエレメントのエンハンサー領域が見出されているため、エンハンサー活性のメカニズムの解明に必要となる基本プロモーター領域のさらなる絞り込み及び関与する転写因子の特定を引き続き試みている。 さらに、組織特異的な発現調節機構について、トランスクリプトーム解析によりlong ncRNAの関与や、各コラーゲン分子の発現に関与するmicroRNAについて検討を行い、包括的な作用機序の解明を目指している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
これまでの実験結果から、XXVII型コラーゲン遺伝子における上流の基本プロモーター領域は、おおよそ300bpの領域内に存在していることが明らかとなっている。しかしながら、シスエレメントであるエンハンサー領域との相互作用を解析する上では、基本プロモーター領域をさらに絞り込むとともに、関与する転写因子の特定が必要不可欠となる。引き続きデーターベースを用いた配列から予測される転写因子の候補の検討を行っているが、精査に時間を要しており、進捗状況はやや遅れていると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
特にXXVII型コラーゲン遺伝子の基本プロモーター領域については、関与する転写因子の特定をデータベースでの検索と並行して、状況に応じ解析サービス等の利用を考慮に入れ進めていきたい。 また、プロモーター及びシスエレメントの組織特異的な発現調節機構における相互作用をふまえ、トランスクリプトーム解析についても検討を進められるよう努めたい。 さらに、これまでに明らかとなっている因子については、骨格形成異常症といった疾患との関連性について、遺伝子疾患データベース等と照会し、診断や治療への応用の可能性について検討を試みる。
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