Project/Area Number |
21K09279
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56020:Orthopedics-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
古松 毅之 岡山大学, 大学病院, 講師 (20432651)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 半月板 / 関節軟骨 / 超音波 / 後根断裂 |
Outline of Research at the Start |
中高年者に頻発する内側半月板の後方付着部(後根)断裂では、半月板の機能が突如として失われ、膝関節破壊が急激に進行することから、早期診断と半月板修復術などの適切な手術的加療が必要となる。申請者は、難治性骨折の治癒を促す超音波刺激には、半月板・関節軟骨の細胞増殖や同化を促進する効果があることに着目し、内側半月板後方付着部断裂の受傷後における「半月板・関節軟骨変性を超音波刺激により抑制する」ことを計画した。 本研究は、「超音波刺激を用いた半月板付着部断裂の治癒促進」と「超音波刺激を用いた関節軟骨変性の抑制」を目標としている。
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Outline of Annual Research Achievements |
人工膝関節置換術の際に採取した内側半月板と膝関節軟骨から、それぞれ半月板細胞と軟骨細胞を分離・培養した。初代培養からP2まで継代培養を行い、細胞増殖能・遺伝子発現の変化を比較検討した。それぞれの細胞において、細胞増殖能は各継代ごとに維持されており、P2までの継代操作による悪影響は認められなかった。得られた半月板細胞は線維芽細胞様の形質と一部に軟骨細胞様の形質を維持していた。得られた軟骨細胞におけるII型コラーゲン・SOX9の発現も確認された。しかし、軟骨細胞に特異的に発現しているとされる転写因子SOX9や、そのSOX9に発現を制御されるII型コラーゲンは、継代培養により容易にそれらの発現量が減少してしまう。そのため、継代数と培養期間の厳密な管理が必要であった。 超音波刺激下における細胞増殖能には半月板細胞・軟骨細胞ともに変化が認められなかった。II型コラーゲン・SOX9のmRNA発現における変化を、RT-PCR、およびreal-time PCRを用いて比較検討したが、有意な差は認められていない。一方で、半月板後根部から採取したroot細胞は、半月板実質部のmeniscus細胞と異なる形質を維持していることが確認された。Root細胞の形質は靱帯・腱などを構成する線維芽細胞に近いものと推察された。Root細胞の増殖活性は、meniscus細胞・軟骨細胞よりも高いという結果が得られており、今後は超音波刺激に対するroot細胞の細胞増殖能の変化を観察し、遺伝子発現のパターンも解析する計画である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
組織サンプルとして適切な症例が不足していること、関節軟骨と半月板の状態がそれぞれの症例で一定ではないことが理由として考慮される。
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Strategy for Future Research Activity |
内側半月板後根断裂後に人工膝関節置換術を余儀なくされた患者の関節軟骨採取部位を限定する予定である。培養細胞として利用する関節軟骨細胞の採取する層も一致させる。これにより、超音波刺激に対する細胞の反応性がある程度は統一されるものと考える。
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