遺伝子解析からみた前立腺癌家族歴と遺伝性に関する研究
Project/Area Number |
21K09366
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
鈴木 和浩 群馬大学, 大学院医学系研究科, 教授 (80312891)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥3,510,000 (Direct Cost: ¥2,700,000、Indirect Cost: ¥810,000)
Fiscal Year 2023: ¥130,000 (Direct Cost: ¥100,000、Indirect Cost: ¥30,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 家族性前立腺癌 / 遺伝子解析 / 前立腺癌 / 家族歴 / BRCA / HOXB13遺伝子変異 |
Outline of Research at the Start |
前立腺癌のリスク因子に家族歴があげられているが、近親者の癌診断による受診バイアスの可能性も指摘されおり、PSAスクリーニングの普及によって家族歴の意義は低くなるとも言われている。一方、前立腺癌もBRCA遺伝子変異に基づく治療選択が可能になるなど、遺伝子変異の評価はあらためて重要性を増している。こうした背景から、遺伝性・家族性前立腺癌における遺伝子変化による前立腺癌リスクの評価を通して、前立腺癌家族歴の現代的な意味を問い直すことを目指す。BRCA遺伝子、HOXB13遺伝子、 TRRAP遺伝子などを中心に本邦における特徴を検討する。
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Outline of Annual Research Achievements |
研究期間の最終年度として、これまで検討してきた家族性前立腺癌家系におけるHOXB13遺伝子の多型、およびBRCA2遺伝子の多型についてリスク評価をまとめた。まずHOXB13遺伝子についてはG132EおよびF127Cが本邦症例で家系に3名以上前立腺癌が集積している家系でへにが確認された。前者は欧州で同定されているG84Eと異なる変異であり日本人に特徴的であった。両者ともに散発性前立腺癌では同定されず、家族性前立腺癌の特徴的な変異である所見であった。G132Eはグリーソンスコア8以上が54.5%を占めており、36.4%が有転移症例であったことから腫瘍の悪性度・進行度にも関連している可能性を示唆した。次にBRCA2伝子変異の検討では17のバリアントの頻度を詳細に検討した。5%以上の変異頻度はrs766173におけるA865C変異(10.2%)、rs144848におけるA1114C変異(20.5%)、rs11571653におけるA2350G変異(8.5%)、rs1799944におけるA2971G変異(10.2%)であった。今年度、さら散発性前立腺癌、非癌症例においける変異頻度も確認を行った。散発性前立腺癌では、A865C変異(11.9%),A1114C変異(20.0)、A2350G変異(11.6%)、A2971G変異(12.2%)であり、家族性とほぼ同様な頻度であった。非癌症例では、それぞれ11.7%、20.2%、12.4%、11.7%であった。家族性、散発性、非癌症例でのこれらの変異は有意な差を認めなかった。こうしたことから、BRCA2遺伝子変異のcommon variantと前立腺癌に関するリスク上昇は認めない結果であった。
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Report
(3 results)
Research Products
(1 results)