疾患iPS細胞由来腎オルガノイドの樹立による新規腎結石モデルと結石溶解療法の開発
Project/Area Number |
21K09405
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
岡田 朋記 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 病院助教 (10881774)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 和己 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (00595184)
松永 民秀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(薬学), 教授 (40209581)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
嶋田 逸誠 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (40833265)
岡田 淳志 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (70444966)
濱本 周造 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (80551267)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥390,000 (Direct Cost: ¥300,000、Indirect Cost: ¥90,000)
Fiscal Year 2024: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 尿路結石 / iPS細胞 / 腎オルガノイド / マクロファージ / 結石モデル |
Outline of Research at the Start |
私たちは、尿路結石モデルマウスを開発する過程において「結石が自然消失する」という従来までの結石学の定説をくつがえす現象を発見した。さらに「結石が自然消失する」現象において、抗炎症性マクロファージ(M2- MΦ)が結晶を貪食することを見出した。そこで、これらの現象はヒトでも同様に生じているか調べ、一連の研究成果を「結石の溶解療法」につなげたい。そのため、私たちは生体に近いモデルとして尿路結石患者から樹立したiPS細胞を用いて腎オルガノイドを作製することを考えた。ヒト由来の腎オルガノイドは個々の遺伝因子を継承していることから、これまでにない「ヒト腎結石モデル」になると考えられる。
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Outline of Annual Research Achievements |
私たちは、尿路結石の形成機序においてM2マクロファージにより結晶が貪食されることを解明し、ヒトの体内においても結石を溶解させる治療法を考えた。しかし、結石はマクロファージや腎尿細管といった単一細胞だけではなく、複雑な構造をもつ腎組織内で生じている。そのため、結石の形成機序における遺伝因子の関与を明らかにするため、健常者および尿路結石患者由来のiPS細胞から腎オルガノイドを作製した。この腎オルガノイドは、免疫染色によって糸球体、近位尿細管、遠位尿細管が樹立されていることを確認した。当初は、この腎オルガノイドをプロテオーム解析やRNAシーケンスにより遺伝因子の検討を行い、化合物ライブラリを用いて原因となるタンパクや遺伝子への作用を賦活化する薬剤を探索する予定であった。しかし作成された腎オルガノイドの細胞量やバリエーションの乏しさから現時点では実施困難であった。そこでマクロファージの結晶貪食能を亢進させる薬剤の選定をマウスマクロファージと化合物ライブラリを用いて実施している。条件に該当する薬剤が選定されれば、iPS細胞由来マクロファージでも該当薬剤を添加し結晶貪食実験を実施し、ヒトでも同様の結果が得られるかの確認が可能となる。すでに健常者および尿路結石患者由来いずれのiPS細胞からもマクロファージの分化には成功している。この実験の後に腎オルガノイドでも結晶やマクロファージとの共培養および該当薬剤による影響の評価を実施する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初は、iPS細胞から腎オルガノイドをプロテオーム解析やRNAシーケンスにより遺伝因子の検討を行い、化合物ライブラリを用いて原因となるタンパクや遺伝子への作用を賦活化する薬剤を探索する予定であった。しかし作成された腎オルガノイドの細胞量やバリエーションの乏しさから現時点では実施困難であった。そこでまずはマクロファージの結晶貪食能を亢進する薬剤の探索を実施している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在はマクロファージの結晶貪食能を亢進させる薬剤の選定をマウスマクロファージと化合物ライブラリを用いて実施している。条件に該当する薬剤が選定されれば、すでに作成に成功しているiPS細胞由来マクロファージでも該当薬剤を添加し結晶貪食実験を実施し、ヒトでも同様の結果が得られるかの確認が可能となる。この実験の後に腎オルガノイドでも結晶やマクロファージとの共培養および該当薬剤による影響の評価を実施する予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(5 results)