Project/Area Number |
21K09406
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56030:Urology-related
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Research Institution | Nagoya City University |
Principal Investigator |
内木 拓 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (50551272)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 憲康 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (20254279)
内木 綾 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 准教授 (20509236)
永井 隆 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 助教 (20813447)
惠谷 俊紀 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 講師 (30600754)
飯田 啓太郎 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (30713945)
安井 孝周 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 教授 (40326153)
野崎 哲史 名古屋市立大学, 医薬学総合研究院(医学), 研究員 (50813432)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥520,000 (Direct Cost: ¥400,000、Indirect Cost: ¥120,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,860,000 (Direct Cost: ¥2,200,000、Indirect Cost: ¥660,000)
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Keywords | 去勢抵抗性前立腺癌 / 細胞間連絡 / 細胞間コミュニケーション / マイクロRNA / connexin43 |
Outline of Research at the Start |
本研究の概要は、Cx43の発現変化によって生じる細胞間コミュニケーション機序の変化とCRPCの関連を解明することである。これらの成果は、CRPCに対する先端的な治療法の樹立に結びつくものである。そのため、以下の3つの方法で研究を進める。 [1] in silico解析によるヒト前立腺検体におけるCx43発現と遺伝子発現相関解析 [2] in vivoとin vitroにおけるCx43機能解析と関連マイクロRNAの発現解析 [3] ホルモン療法施行症例における血清マイクロRNAステータスとCx43の発現との関連解析
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Outline of Annual Research Achievements |
近年、前立腺癌の罹患率は急激に上昇している。これまでの研究から前立腺癌は、特に高齢者に生じること、治療の第一選択であるホルモン療法(去勢術)を行っても、効果がなくなり(castration resistant prostate cancer:CRPC)、骨へと転移することが知られている。CRPCには、ドセタキセルに代表される抗癌剤の効果も限定的であり、新たな医薬品の開発が望まれている。近年、薬剤耐性機序として、アンドロゲン受容体(androgen receptor:AR)に関する基礎的研究成果が蓄積されてきた。中でもアンドロゲン結合部位を欠損させることにより、アンドロゲン遮断下でも活性化する、ARスプライシングバリアントの一つであるAR-V7が、CRPCの薬剤耐性に強く関与することが明らかになってきた。しかしCRPCの進展・転移メカニズムに関しては不明な点が多く、ヒトの病態をよく模倣したモデルも少ないという問題点がある。 私たちは今回、独自のCRPC転移モデルにおいて去勢抵抗性を獲得する前後でcDNAマイクロアレイを行った結果、CRPCにおいてこれまで文献上報告のない遺伝子connexin43(Cx43)の発現低下を、新たに発見した。connexinタンパクはギャップ結合の構成タンパクであり、マイクロRNAなどの低分子物質の交換により隣接の細胞と連絡する。この機構はgap junctional intercellular communication (GJIC)と呼ばれ、生体の恒常性の保持に重要な役割を演じる。そこで動物モデルによって免疫組織学的解析を行うと、CRPCは、Cx43の発現低下によるGJICによるコミュニケーション能低下を獲得していること、またin vitorの解析でCx43の発現を回復すると、CRPCの増殖能に変化が生じることが解明できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
in silico解析によってCx43の発現低下を認めた群の予後が不良であることを解明できた。またoverexpression系を構築し、実際の細胞増殖に関しても解析ができた。
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Strategy for Future Research Activity |
動物モデルでの解析を加えて、臨床応用にむけたデータ収集に取りかかる予定である。
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