Project/Area Number |
21K09471
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
谷口 文紀 鳥取大学, 医学部, 教授 (40322218)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 省 鳥取大学, 医学部附属病院, 教授 (40218649)
中村 和臣 鳥取大学, 医学部附属病院, 助教 (90598137)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | 子宮内膜症 / 月経困難症 / 不妊 / モデルマウス / 腹膜組織 / 発生機序 / 発症機序 |
Outline of Research at the Start |
子宮内膜症の組織は増殖・浸潤することにより周囲臓器と癒着し、痛みや不妊の原因となる。生殖年齢女性の約10%、不妊女性の約50%と罹患率の高い疾患であるにも関わらず、発生原因についてはよく理解されていないのが現状である。「子宮内膜移植説」に基づいて、初期病変の観察目的に開発した発光モデルマウス、ノックアウトマウス、およびヒト腹膜細胞と子宮内膜細胞による共培養系システムを用いて、in vivo とin vitro の両面から検討する。子宮内膜症の初期段階における局所の細胞生着・浸潤に着目して研究することで、治療薬開発の基盤となる知見を得たい。
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Outline of Annual Research Achievements |
子宮内膜症モデルマウスを作製し、子宮組織片移植後3日に開腹して病変を評価し、腹膜組織については病変周囲腹膜(peritoneum surrounding the lesions: PSL)と正常腹膜(peritoneum distal to lesions: PDL)に分けて採取した。PCRアレイを用いて、接着関連因子群の遺伝子発現をスクリーニングし、発現差の大きい遺伝子群についてRT-PCRで検討した。PSLで最も著明な発現増強を認めたテネイシンC(Tenascin-C:Tnc)に着目した。Tncノックアウトマウス(TncKO)と野生型マウス(WT)を用いて、WT to WT、WT to TncKO、TncKO to WT、TncKO to TncKOの4種類のモデルマウスを作製した。病変の接着を比較し、増殖能とT細胞の集簇をKi67およびCD3の免疫組織化学染色で、腹腔洗浄液中マクロファージの分布をフローサイトメトリーで評価した。患者由来の子宮内膜間質細胞と腹膜細胞による共培養系を用い、Tnc-siRNA導入による細胞浸潤への影響をみた。PSLではPDLに比してTncの遺伝子発現増強を認めた。レシピエントマウスをTncKOとした場合に接着病変数の減少と病変重量の低下を認めた。また、TncKO to TncKO群では浮遊子宮片数の増加がみられた。WT to WT群に比して、TncKO to TncKO群では病変の上皮および間質組織におけるKi67およびCD3の発現比率と強度の低下がみられ、腹腔洗浄液中M1マクロファージ割合の減少とM2マクロファージ割合の増加がみられた。共培養系では、両細胞におけるTnc遺伝子ノックダウンにより子宮内膜間質細胞の浸潤比率が減少した。Tncが子宮内膜症病変の初期発生におけるキーファクターであることが示唆された。
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