Project/Area Number |
21K09521
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | International University of Health and Welfare (2023) Nagasaki University (2021-2022) |
Principal Investigator |
北島 道夫 国際医療福祉大学, 医学部, 教授 (50380845)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北島 百合子 長崎大学, 病院(医学系), 助教 (40380901)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
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Keywords | 卵巣予備能 / 卵巣間質細胞 / 初期卵胞発育 / 炎症 / 線維化 / 卵巣間質組織 / 卵胞発育機構 / 局所炎症 / 子宮内膜症 |
Outline of Research at the Start |
女性の妊孕性低下は,少子化が深刻な問題となっている本邦では解決すべき喫緊の課題である. 子宮内膜症や抗がん剤治療による卵巣予備能低下には卵巣組織の線維化と原始卵胞のburn-outが関わっているが,それらの機序には不明な点が多い. 本研究では,卵胞発育に伴う卵胞周囲の間質細胞の形質転換に着目し,ヒト卵巣組織を用いた動物実験モデルにおいて,組織分子学的手法を用いて卵胞周囲の特異的な間質細胞における遺伝子発現の変化を検討する. 本研究で卵巣間質細胞由来の新たな卵胞発育の制御因子が同定されれば,女性の妊孕性低下に対する新たな治療ストラテジーの構築や新たな排卵誘発法の開発の端緒となるこ とが期待される.
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Outline of Annual Research Achievements |
ヒト卵巣皮質組織をヌードマウスに異種移植する実験の結果から,卵巣組織における虚血性の炎症が皮質組織に存在する原始卵胞の恒常性ならびに発育卵胞における周囲線維芽細胞が卵胞を形成する莢膜細胞および血管網の形成に影響することが示唆されたため,若年子宮癌患者および子宮内膜症患者から得られた卵巣組織における結合組織の変容と炎症との関連を免疫組織化学的に検討した.いくつかの結合組織蛋白の発現を検討したが,線維芽細胞に局在する特異的な蛋白の発現は確認できなかった.また,パラフィン包埋固定組織切片において,卵巣の組織構造を確認したうえで卵巣表層の皮質間質組織からDNAの抽出を試みた.一定量のDNAが抽出できたが細胞特異性については明確な結果を得ることはできなかった. 子宮内膜症における骨盤内炎症および卵巣組織局所の炎症と卵巣予備能の変化との関連を血中AMHの変化と各症例における炎症の程度を腹腔鏡所見にによりスコア化して比較検討した.また,手術的な侵襲が卵巣における原始卵胞の発育促進に関連していることに着目して,手術例における卵巣予備能の回復動態を評価してデータをまとめ,学会で発表した.. 卵胞顆粒膜細胞におけるAMHおよび卵巣ステロイドホルモンの産生と卵巣の皮質構造の形態的な関連を非常に稀な若年の嚢胞性顆粒膜細胞腫の症例に着目して検討し,症例報告として発表した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
卵巣組織での炎症や物理的変化による卵巣皮質の線維化に関連する間質組織に発現している各種蛋白の抗原発現を検討しているが,これまでの報告から様々な蛋白の発現局在の検出を試みたが,仮説を検証するのに満足のいく結果を得られていない.これまでの免疫組織化学的手法には限界があると考えられ,異なる方策を模索中である. 卵巣皮質の卵胞およびその周囲細胞において発現するダウンストリーム解析に適したRNAの質を維持した再現性の高いLCMを行えておらず,技術的な困難性に直面している. 勤務先の変更により,研究環境を整備する時間を要している.
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Strategy for Future Research Activity |
弾性線維の組織内構築を検証できる染色方法による実験を追加したうえで,これまで集積した組織学的なデータを画像解析からまとめる
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