Project/Area Number |
21K09547
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56040:Obstetrics and gynecology-related
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
岩井 加奈 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (60588531)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 有紀 奈良県立医科大学, 医学部, 助教 (20588537)
松原 翔 奈良県立医科大学, 医学部附属病院, 研究員 (20825236)
川口 龍二 奈良県立医科大学, 医学部, 准教授 (50382289)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 子宮腺筋症 / KRAS遺伝子 / Ⅰ型腺筋症 / Ⅱ型腺筋症 / 筋線維芽細胞 / TGF-β / 月経困難症 / 過多月経 / 不妊症 / MRI / 遺伝子発現プロファイル |
Outline of Research at the Start |
子宮腺筋症は子宮内膜症が子宮筋層内に侵入し子宮筋層の線維化を来すことで発症する疾患であり、月経困難症や過多月経、不妊症を引き起こし、若年女性のQOLを損なう。本研究はその発症予防のため、子宮筋層が線維化する機序を明らかとすることを目的としている。子宮筋層の線維化を引きおこす因子を同定するために臨床検体を用いた遺伝子発現解析を行い、原因遺伝子の絞り込みを行う。その原因遺伝子から翻訳される線維化を引き起こす因子を同定し、免疫組織染色および細胞培養系を用いて、線維化に関わることを証明する。
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Outline of Annual Research Achievements |
子宮腺筋症は、過多月経や月経困難症といった症状を有し、不妊の原因にもなり得る疾患である。子宮腺筋症の分類には諸説あるが、内膜基底層が筋層に直接入り込むⅠ型子宮腺筋症と、骨盤に発生した子宮内膜症が子宮外側から子宮漿膜に浸潤することで子宮腺筋症に進展するⅡ型に分類される。浸潤が子宮筋層の全層性に及びどちらにも分類できない症例も存在する。 今回、我々は、手術後の病理組織診断で子宮腺筋症と診断された100症例について検討を行った。組織学的検討により、明らかな内膜側から発生したⅠ型腺筋症は15例、漿膜側から発生したと考えられるⅡ型腺筋症は15例、残りの70例は子宮筋層全層性に腺筋症組織の存在し、分類不能であった。 それらについて、子宮内膜症および子宮腺筋症の双方に文献的に共通する遺伝子変異であるKRAS遺伝子に着目し、変異蛋白を検出するKRASの免疫組織学的検索を行った。その結果、Ⅰ型、Ⅱ型および分類不能型、また子宮腺筋症を有する子宮の正常内膜の全てにおいて、KRAS免疫染色陽性であり、免疫染色スコアに明らかな有意差は認めなかった。また、それぞれについて酸化マーカーであるHO-1、8-OHdGで免疫染色したところ、いずれも高度の酸化ストレスに暴露しているものの、Ⅰ型、Ⅱ型、分類不能群、またそれらの正常内膜において明らかな有意差は認めなかった。 以上より、Ⅰ型Ⅱ型、分類不能型およびそれらの正常子宮内膜において、KRAS変異が共通していること、KRAS変異をきたした子宮内膜および腺筋症の内膜組織における酸化ストレスは部位によらず同等であることが示された。 I型とⅡ型腺筋症では、正常子宮内膜に共通するKRAS変異があり、Ⅰ型はその変異内膜が子宮筋層に浸潤し、Ⅱ型では変異内膜が卵管を通って子宮漿膜側に付着し子宮筋層に浸潤する可能性が示唆された。
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