Project/Area Number |
21K09570
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Chubu University |
Principal Investigator |
武田 湖州恵 中部大学, 生命健康科学部, 准教授 (80345884)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2026-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2025: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2024: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2021: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
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Keywords | チロシンキナーゼ / RET / がん / ペプチド |
Outline of Research at the Start |
我々がキナーゼ活性に重要であることを示してきた特定のシステイン周辺の配列を持つペプチドが、従来の阻害剤とは全く異なるシステインを介した機序により、がん遺伝子産物RETキナーゼ活性を抑制し細胞のがん化を抑える事が明らかとなってきた。本研究では、その機構に基づいた、有効な新規分子標的療法を提案するために、ペプチドによるRET活性の制御法の確立、既存の薬剤との比較・併用の検討、阻害ペプチド投与方法の検討を行う。
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Outline of Annual Research Achievements |
多くのチロシンキナーゼ阻害剤が、甲状腺がんを含むがんの分子標的療法に用いられている。しかし、その作用機序は非常に似通っており、全く機序の異なる薬剤はほとんどないのが現状である。 これまで我々は、甲状腺がんをはじめ複数のがんの発症に関与するRETチロシンキナーゼの活性を、従来の阻害剤とは全く異なる、システインを介した機序により制御できることを明らかにしてきた。 本研究は、RETキナーゼを、この新しいシステインを介して機序により阻害するペプチドを用い、分子標的療法を開発することを目的としている。 これまでに、主に甲状腺がんを引き起こすRET-PTC1、及び既存のATP結合阻害剤が効きにくい遺伝子変異RET(特にゲートキーパー変異を持つRET)に対して、阻害ペプチドの有用性を報告した。本年度は、RETの阻害剤として、現在最も有効であると言えるセルペルカチニブ(LOXO-292)が効きにくいことが報告されている遺伝子変異に対しての、阻害ペプチドの有効性を検討することを目的として、新たな変異遺伝子発現細胞を作製し実験を行っている。 また、これまで阻害ペプチドは、細胞・動物モデルいずれにおいても、発現ベクターを遺伝子導入する方法でその有効性を検討してきた。本研究では、阻害ペプチドを細胞内へ直接投与する方法の検討を継続しており、膜透過性ペプチドと阻害ペプチドの融合がRET活性抑制に関しては、有望であるとの結果を得つつある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
細胞を用いた阻害ペプチドの有効性の検討、既存薬剤との比較・併用については、ほぼ予定通り進行している。しかし、動物での検討に進む計画には、まだ至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
阻害ペプチドの細胞内への投与法に関しては、引き続き、効果の持続の程度を確認し、RET活性抑制だけでない、細胞機能の変化についても検討する予定である。 新たな変異遺伝子発現細胞を用いて、既存薬剤との比較・併用の検討も行う予定である。
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