IGF-1と徐放性製剤を組み合わせた内視鏡下顔面神経再生術
Project/Area Number |
21K09624
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
古川 孝俊 山形大学, 医学部, 非常勤講師 (80466630)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
天野 彰子 山形大学, 医学部, 医員 (50787249)
杉山 元康 山形大学, 医学部, 客員研究員 (60637255)
欠畑 誠治 山形大学, 医学部, 教授 (90261619)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
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Keywords | 顔面神経麻痺 / サルベージ治療 / bFGF / IGF-1 / 神経栄養因子 / 内視鏡下耳科手術 / 内視鏡 / 内視鏡手術 / 神経再生術 |
Outline of Research at the Start |
IGF-1と徐放性製剤を組み合わせた内視鏡下顔面神経再生術を行うことを予定している。目標症例数を20例とし、治療成績をステロイド大量療法のみ(保存的治療)、bFGF連日注入を行う内視鏡下顔面神経再生術の治療成績、と比較検討する。万が一、bFGF連日注入より大きな改善がなかった時には、濃度を変更する等の対策を行いたいと考えている。 低侵襲手術と再生医療を組み合わせた本研究は、治療成績が頭打ちとなっている顔面神経麻痺治療の現状に対し、breakthroughとなる再生治療が提案できるものと期待され、その臨床的・社会的意義は大きいと思われる。
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Outline of Annual Research Achievements |
山形大学では耳科手術を内視鏡下に低侵襲・安全確実に行うことを世界に先駆けて行っている。内視鏡下耳科手術は顕微鏡下耳科手術に比べて術後疼痛が少なく低侵襲であることを報告している(Otol Neurol. 2018)。それを応用して、2015年より高度顔面神経麻痺例にサルベージ治療(内視鏡下耳科手術を併用)を新たに開発して開始している(倫理委員会承認済)。手術時間が短く、骨削開を要さず、術後疼痛が少ないことが既に明らかになっている。 日本顔面神経学会パネルディスカッション(2018)、日本顔面神経学会シンポジウム(2019)で報告し、現在では50例以上にまで症例数が増え、Bell麻痺高度麻痺例への改善が確かめられている。2022年4月の国際顔面シンポジウムのシンポジウムでも成果を報告した。更に2023年1月の世界耳鼻咽喉科学会(IFOS Dubai ENT World Congress)のKeynote Lectureとシンポジウムでも成果を発表した。 基礎実験ではIGF-1の投与により、顔面神経麻痺モデルに対する治癒率が有意に改善したことを発見し、論文報告した(J Physiol Sci, 2020)。 IGF-1のヒト中耳への投与は既に突発性難聴の治療で臨床研究がなされているが、顔面神経麻痺に対する中耳投与の報告がないため、倫理審査を通す必要があり、それに向けた取り組みを継続中である。 倫理審査でまだ承認されていないため、まだ臨床研究を開始できていない状況であるが、承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、臨床研究を開始できると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
倫理審査でまだ承認されていないため、まだ臨床研究を開始できていない状況である。 安全性や有効性について、動物実験では確認できているが、ヒトへの応用には更にいくつかの手続きが必要である。 先ずは、倫理審査承認に向けた取り組みを最優先で進めている現状にある。 倫理審査で承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、直ちに臨床研究を開始できると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
倫理審査で承認され次第、内視鏡下耳科手術による投与方法は既に確立されており、また人に使用できる徐放製剤も確保できているため、直ちに臨床研究を開始できると考えている。 bFGFを用いたサルベージ治療(内視鏡下耳科手術を併用)については、2023年11月にイタリアで開催される2nd International Meeting "Around facial nerve"でも発表予定であり、山形大学での取り組みを一層世界に発信したいと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(13 results)