Project/Area Number |
21K09642
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56050:Otorhinolaryngology-related
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Research Institution | Kindai University |
Principal Investigator |
土井 勝美 近畿大学, 医学部, 教授 (40243224)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
日比野 浩 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (70314317)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2022-03-31
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Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2021)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥2,080,000 (Direct Cost: ¥1,600,000、Indirect Cost: ¥480,000)
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Keywords | 人工内耳 / 外リンパ / プロテオーム解析 / 個別化医療 / マルチオミックス解析 / 感音難聴 / 人工内耳手術 / 蝸牛 |
Outline of Research at the Start |
高度・重度感音難聴に対して人工内耳手術を実施された患者の蝸牛外リンパ中に発現する蛋白質について、マルチオミックス解析を行い、高度・重度感音難聴の内耳病態に関与する蛋白質を同定し、その内耳病態を分子レベルで解明することを目指す。臨床データ(聴覚・前庭機能評価等)とマルチオミックス解析データの相関解析を行い、高度・重度感音難聴の内耳病態に関与する蛋白質を抽出する。同定された蛋白質に関しては、正常および高度難聴モデル動物の外リンパの蛋白質動態について解析を進める。同蛋白質および関連作動薬の内耳機能への影響を解析することで、高度・重度感音難聴に対する新規治療法の確立、新たな創薬医療への展開も図る。
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Outline of Annual Research Achievements |
高度・重度感音難聴に対して人工内耳手術を実施された患者の蝸牛外リンパ中に発現する蛋白質について、マルチオミックス解析を行い、高度・重度感音難聴の内耳病態に関与する蛋白質を同定し、その内耳病態を分子レベルで解明することを目指した。高度・重度感音難聴の患者に対する人工内耳手術時に採取した外リンパ(1-10ul)のプロテオミクス・メタボロミクス解析を行い、高度・重度感音難聴の蝸牛外リンパに発現する蛋白質を網羅的に解析した。対照群としては、人工内耳手術時に採取した同一患者の鼓室内洗浄液についても同様のマルチオミックス解析を行った。
解析で得られたマルチオミックスデータと、患者の臨床データとの相関解析を行い、高度・重度感音難聴の内耳病態に関与する蛋白質の同定を行う予定であった。外リンパに発現する蛋白質の質的・量的異常の有無を解析し、高度・重度感音難聴の内耳病態に関与する分子を抽出し、さらにそれぞれの患者の手術前後での聴覚機能および前庭機能、そして人工内耳の治療成績を解析し、内耳病態の重症度や予後予測に関連する蛋白質の同定を行う予定としていた。
人工内耳医療における個別化医療の実現も目指したプロテオーム解析の結果、ごく微量のヒト外リンパ中にさまざまな蛋白質が同定さた。外リンパのマーカーであるcochlin蛋白も検出された。同じ高度難聴患者でも蛋白質の発現パターンやそれぞれの発現量は各個人で大きく異なっていた。海外からも、最近同様の研究成果が相次いで報告されている。同じ高度難聴の患者でも、外リンパに発現するさまざまな蛋白質の発現量には個人差があり、それらが手術前後の聴力レベルや手術後の治療成績に影響を与えると推察された。
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