Project/Area Number |
21K09689
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56060:Ophthalmology-related
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Research Institution | 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター) |
Principal Investigator |
岡本 晶子 (須賀) 独立行政法人国立病院機構(東京医療センター臨床研究センター), 分子細胞生物学研究部, 研究員 (70450400)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
峯岸 ゆり子 公益財団法人がん研究会, がんプレシジョン医療研究センター プロテオミクス解析グループ, 研究員 (20621832)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | 遺伝性網膜疾患 / レーベル黒内障 / ゲノム編集 / 疾患モデルマウス / 病態解析 / シャペロニン / 視細胞 / 疾患モデル動物 / 分子シャペロン / プロテオーム解析 / 動物モデル / 網膜 |
Outline of Research at the Start |
本研究では、レーベル先天性黒内障(LCA)患者から同定された細胞質シャペロニンTRiC/CCT(以下CCT)の変異をもつ網膜変性モデルマウスを用いて、分子シャペロンの変異による網膜変性の発症機序を明らかにする。特に網膜変性が始まる時期のタンパク質発現量の変化に注目し、シャペロニン変異が直接影響するタンパク質群を明らかにする。本研究の成果を網膜変性を抑制・予防する薬の標的探索の基礎データとして利用し、将来的な変性抑制剤の検討につなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、小児期から重度の視力障害を示すレーベル黒内障(LCA)の原因となるシャペロン分子の変異を持つモデルマウスを作成し、病態解析と発症機序の解明を目指すものである。我々の研究室では潜性遺伝を示すレーベル黒内障患者からCCT2の複合ヘテロ変異を同定した。CCT2分子を含むTRiC/CCTシャペロニン(CCT)は真核生物で保存された分子シャペロンであり、細胞骨格因子や網膜のGタンパク質同定の折り畳みを介助する。我々はLCA患者で見られた進行性の網膜変性の発生機序解明のために、CCT2複合ヘテロ変異のそれぞれのアミノ酸置換(T400P、R516H)を持つノックインマウスラインを作成し、掛け合わせによりT400P/R516Hコンパウンドヘテロマウス、R516Hホモマウスを得た。T400Pホモは胎生致死、T400P/R16H は生後2週齢で致死、R516Hホモは生後4週齢から10週齢にかけて視細胞変性が進行することを確認した。R516H 変異がシャペロニン機能に影響するかどうか、また視細胞変性の初期に影響を受けるタンパク質を明らかにするために、4週齢R516Hホモマウスと野生型マウスの網膜を採取しラベルフリー定量プロテオーム解析を行った。同定された8780種類のタンパク質のうち108種類はR516Hホモマウス網膜で有意に発現量が低下していた。ここには既知のCCT基質である光伝達物質、BBSタンパク群、WDRタンパク群が含まれており、R516H変異は生体網膜内でCCTのシャペロニン機能を低下させることが示された。これに加えて網膜での発現が知られていなかった視細胞の一次繊毛に局在するタンパク質を同定し、R516Hホモマウスでは局在が変化することを示した。これらの結果からレーベル黒内障の原因変異はCCTのシャペロニン機能を低下させ、特に視細胞の繊毛構造の維持に影響すると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
令和5年度前半は論文投稿に向けてデータを整理した。現在査読コメントに対応した修正と実験の追加を行っている。また本研究成果から派生した研究として、新たに視細胞繊毛に局在することが分かったタンパク質について、繊毛の形成・維持に対してどのような働きをしているのかをin vitroの過剰発現実験、ノックダウン実験で検証している。
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Strategy for Future Research Activity |
現在査読修正中の論文を受理・公開までもっていく。視細胞繊毛に局在するタンパク質については、遺伝性網膜疾患患者の原因遺伝子探索において本遺伝子のバリアントを含めて確認する。本研究で作成したゲノム編集マウスはバイオリソースとして論文公開後に寄託を予定している。
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