Project/Area Number |
21K09792
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
金輪 真佐美 (福永真佐美) 広島大学, 自然科学研究支援開発センター, 助教 (00284208)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 勝巳 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40294566)
平田 伊佐雄 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (40346507)
中島 歩 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40448262)
河本 健 広島大学, 学術・社会連携室, 特任教授 (50224861)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2024: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | 間葉系幹細胞 / 脂肪由来MSC / DNAマイクロアレイ / 線維芽細胞 / 遺伝子発現 / DEG / 脂肪 / 分化予知マーカー / DNAマイクロアレイ / 脂肪由来間葉系幹細胞 / 予知マーカー / 分化ポテンシャル / 遺伝子 |
Outline of Research at the Start |
再生医療に用いられる間葉系幹細胞(MSC)の分化能の程度や分化の方向性は一定ではない。MSCの評価には長年、数種類の表面抗原の分析が行われているが、定量性に問題があるためMSCの分化能の程度や方向性を見極めにくい。近年、脂肪組織から分離されるMSCは再生医療のための細胞ソースとして非常に注目を集めている。脂肪MSCを再生医療に応用し、用途に応じた確かなアウトカムを得るためには、培養脂肪MSCが有する分化能を移植前に正しく評価できる新たなシステムの開発が必要である。本研究では脂肪由来MSCの遺伝子と分化能を分析し、脂肪MSCの分化予知マーカー遺伝子を同定する。
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Outline of Annual Research Achievements |
間葉系幹細胞 (MSC)は様々な組織から分離、培養することができる細胞であり、骨、軟骨、脂肪などへの多分化能を有している。MSCは、最初は骨髄より分離され、再生医療に応用されていたが、近年、脂肪組織由来MSC (ASC)も臨床応用されている。我々は過去に多数株の骨髄由来間葉系幹細胞(BMMSC)の分化能を分析したところ、株によって分化方向や分化能に高低差があり一定でないことを報告した。分化能に個人差のあるMSCを利用し臨床応用する場合、分化能の予知ができるマーカーが必要である。そこで、我々はBMMSCの分化能を予知する手段として分化前に発現している遺伝子に着目した。そして分化前のBMMSCに発現している多数の遺伝子の中から線維芽細胞(FB)の発現レベルより高い遺伝子を予めDNAマイクロアレイによって選定し候補遺伝子とした。候補遺伝子についてリアルタイムPCRによって両細胞の発現レベルを詳細に分析した。それらの遺伝子の中からBMMSCの分化能の予知マーカーを同定した。 本研究においてもBMMSCの予知マーカーを同定したようにまず候補遺伝子を選定するために未分化なASCとFBに発現している遺伝子の違いを分析した。前年度までに、Gene Expression Omnibus databaseから3 typeのstudy のDNAマイクロアレイデータを入手し3倍を基準として発現変動遺伝子 (DEGs, Differentially Expressed Genes)を分析した。FBよりもASCで3倍以上の発現差がある遺伝子は17個しか確認できなかった。より多くの候補遺伝子を選定するために発現差を1.5倍としたところ、DEGsを123個同定することができた。123個のDEGsの機能解析を行うと細胞外基質を構成する遺伝子が多く含まれていることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
幹細胞の遺伝子発現データは培地の種類などの培養条件によって変動する。また線維芽細胞の遺伝子発現も分離する組織によって特徴があり、同じではない。さらにDNAマイクロアレイの種類によって搭載されている遺伝子の種類も同じではない。これらのことより、予知マーカー遺伝子を絞り込むための候補遺伝子の同定は困難であると予想していたが、FBよりASCで1.5倍以上の発現差のある遺伝子が123個同定できたのでおおむね順調に進展していると考えられる。
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Strategy for Future Research Activity |
脂肪由来MSC(ASC)と線維芽細胞(FB)は形態、表面抗原等非常によく似ているので両者を区別することは難しい。本研究では両者を区別する手段として遺伝子発現に焦点をあててきたが、今後は遺伝子間の関連性について検討し、ネットワークの中心となる遺伝子群ならびにhub遺伝子があるかについて確認する。具体的にはまず123個のDEGのPPIネットワークを構築する。遺伝子間のネットワークを分析するツールであるSTRING を用いてa confidence score > 0.4 (default condition)の条件で分析しCytoscape softwareによってネットワークを可視化する。PPIネットワーク中にmoduleが構成されているかについてCytoscape にMolecular Complex Detection (MCODE)のプラグをインストールし分析する。また、PPIネットワーク中のHub遺伝子はCytoscape にCytoHubbaのプラグをインストールしMCCスコアを分析することによって同定する。
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