Project/Area Number |
21K09805
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 56070:Plastic and reconstructive surgery-related
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
清水 一彦 帝京大学, 医療技術学部, 教授 (90385394)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊田 幸子 東京女子医科大学, 医学部, 助教 (10367089)
北原 秀治 東京女子医科大学, 医学部, 特任准教授 (40510235)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | ポドプラニン / 炎症 / リンパ管 / 接触生皮膚炎 / podoplanin / リンパ管マーカー / 接触性皮膚炎 |
Outline of Research at the Start |
本研究は炎症の場に現れるポドプラニン (PDPN) 陽性細胞の性状を形態学的・分子生物学的 に追求し、この細胞が炎症の場で細胞遊走に関わるメカニズムを解明することで、PDPN陽 性細胞が炎症にどの様な役割を果たしているのかを明らかにすることを目的とする。 そのために ①皮膚炎モデルと用いたPDPN陽性細胞の動態調査 ②PDPN中和抗体を用いたPDPN陽性細胞の機能解析 ③他の炎症と皮膚炎モデルとの比較検討 ④培養細胞系を用いたPDPNのシグナル伝達系路の同定 を3ヶ年かけて行い、PDPNを制御する事で炎症をコントロールする事が出来るのかを検討する。
|
Outline of Annual Research Achievements |
リンパ管マーカーの一つであるポドプラニンは1回膜貫通型の糖タンパク質である。ポドプラニンの機能としては、血小板上に存在するCLEC-2のリガンドとして血小板を凝集させることが知られており、リンパ管の発生過程で静脈とリンパ管の分離に関与する可能性が報告されている。我々は現在までに創傷治癒モデルなどを用いてリンパ管再生機構を明らかにしてきたが、その際、炎症の場においてポドプラニンを発現する間質細胞が多数出現することを見出した。また、関節リウマチのような慢性炎症においてもポドプラニンの発現が上昇するとの報告もある。しかし間質の細胞が炎症の場でポドプラニンを発現させる意義については不明な点が多い。そこで本研究においては接触性皮膚炎モデルなど種々の炎症モデルを用いて、炎症の場に現れるポドプラニン陽性細胞の性状を形態学的・分子生物学的に追求し、この細胞が炎症にどのような役割を果たしているのかを明らかにすることを目的とする。そのために、①皮膚炎モデルを用いたポドプラニン陽性細胞の動態調査、②ポドプラニン中和抗体を用いたポドプラニン陽性細胞の機能解析、③他の炎症モデルと皮膚炎モデルとの比較検討を3カ年かけて行い、ポドプラニンを制御することで炎症をコントロールすることが出来るのかを検討する予定で研究を進めている。 本年度は新たな炎症モデルを作製することを目的として、伸張性筋収縮を繰り返すことで遅発性筋痛モデルラットを考案した。現在のところ、コントロールと比較してポドプラニンの発現に差は見られていない。これは骨格筋の炎症特有のものなのか、また、遅発性筋痛モデルラットでポドプラニンの発現上昇がないのかを今後検討する。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
22年度は昨年度に引き続き新型コロナ対策などにより、他の業務が想定以上に多くなってしまったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
研究期間内ではまず、炎症の場に出現するPDPN陽性細胞の本態を正確に把握するために、接触性皮膚炎モデルを用いて以下の事項を遂行する。①炎症の場で急激に表れるPDPN陽性細胞の同定:多重免疫染色法を用いてPDPNを発現している細胞がどのようなマーカーを持っているのかをさらに追及し、その正体を明らかにする(清水・北原・菊田担当)。②新たな炎症モデルの構築:2022年度に新たに考案した遅発性筋痛モデルにおいてPDPNの発現上昇は現在のところ確認できていない。これが骨格筋特有のものなのか、炎症の程度の問題なのかを調べるために、引き続き遅発性筋痛モデルを作製するとともに、骨格筋損傷モデルを作製する。具体的にはカルディオトキシンを用いた筋損傷モデルを作製し、PDPNの発現解析を行う。 さらに今年度は構築した種々のモデルを比較検討して、炎症の場に現れるPDPN陽性細胞の性状を考察し、国際的な学術誌に発表する準備を行う。
|