新規ラミニン融合遺伝子による扁平上皮癌の集団浸潤の分子機序の解明
Project/Area Number |
21K09840
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57020:Oral pathobiological science-related
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
越川 直彦 東京工業大学, 生命理工学院, 教授 (70334282)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,820,000 (Direct Cost: ¥1,400,000、Indirect Cost: ¥420,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
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Keywords | 基底膜 / 扁平上皮 / ラミニン / 増殖・分化 / 口腔癌 / 浸潤・転移 / ラミニン融合遺伝子 / 融合遺伝子 / 頭頸部癌 / 発癌 / がん細胞パネル / トタンスジェニックマウス / 細胞外マトリックス / 扁平上皮がん細胞 |
Outline of Research at the Start |
扁平上皮癌細胞は、上皮間葉転換を起こした癌細胞による浸潤様式と異なり、癌細胞塊が上皮から引きちぎれるように間質浸潤(集団浸潤)を起こす。先行研究から、上皮内癌細胞の過増殖、運動亢進に基底膜の形成、構造の変異が関与する可能性が示唆されている。先行研究において、γ2鎖遺伝子が染色体転座により核内受容体遺伝子と融合 した新たなγ2融合遺伝子として種々の癌腫で発現することを見出している。γ2融合遺伝子産物(γ2融合分子)は、その構造欠損から基底膜のラミニン332を形成できない。本研究では、上皮内癌で発現γ2融合分子が、細胞増殖、運動の亢進と基底膜形成の抑制により集団浸潤の発症に寄与することを示す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度、ラミニン融合遺伝子コンディショナルノックイントランスジェニック(ラミニン融合遺伝子cKI Tg)マウスから樹立した線維芽細胞を用いて、アデノ随伴にウイルス(AAV)-Cre-GFPを感染させることで、ラミニン癒合遺伝子発現を誘導することを確認した。次に、AAV-Cre-GFPをマウス口腔内に投与し、舌上皮組織への感染、ラミニン融合遺伝子の発現を確認したところ、ラミニン融合遺伝子は舌基底細胞に発現し、発現が確認された基底細胞は過増殖を示した。この結果は、ラミニン融合遺伝子産物がEGF受容体のリガンドとして作用することをin vivoで示唆した結果である。そこで、基底細胞の過増殖が上皮組織の分化に与える影響を上皮組織の各部位の基底細胞数を計測し、表皮の角)に与える影響を検討した結果、角化への影響は見られなかった。以上より、基底細胞にラミニン融合遺伝子を発現させることで、基底細胞の増殖を亢進することが明らかとなった。 一方、基底膜形成に及ぼす影響を基底膜成分のラミニン332の発現・局在を免疫組織化学染色で調べたところ、ラミニン融合遺伝子を発現している基底膜周囲のラミニン332発現が消失していた。このことは、ラミニン融合遺伝子産物がLm-332を形成できないことによると考える。今後、ラミニン332発現の消失により、基底膜細胞の構造、機能にどのような影響が見られるかを検証する。 以上より、正常組織に発現したラミニン融合遺伝子は、上皮基底細胞、基底膜形成に影響を与えることが示唆された。今後、この正常上皮で発現するラミニン融合遺伝子が上皮基底細胞の形質転換を誘導することでがん化を誘導する可能性の検証を行う。さらに、基底膜の脆弱性が扁平上皮癌の集団浸潤に与える可能性が示唆される。
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Report
(3 results)
Research Products
(22 results)
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[Journal Article] Serum laminin γ2 monomer as a novel diagnostic and predictive biomarker for hepatocellular carcinoma.2021
Author(s)
T Yamashita, N Koshikawa, T Shimakami, T Terashima, M Nakagawa, K Nio, R Horii, N Iida, K Kawaguchi, K Arai, Y Sakai, T Yamashita, E Mizukoshi, M Honda, A Kitao, S Kobayashi, S Takahara, Y Imai, K Yoshimura, T Murayama, Y Nakamoto, E Yoshida, T Yoshimura, M Seiki, S Kaneko.
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Journal Title
Hepatology
Volume: -
Issue: 2
Pages: 760-775
DOI
Related Report
Peer Reviewed / Open Access
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