Project/Area Number |
21K09893
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
平井 公人 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (10710171)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
横田 憲治 岡山大学, 保健学域, 教授 (00243460)
高柴 正悟 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50226768)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
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Keywords | dysbiosis / 歯周病 / 口腔内細菌叢 / 腸内細菌叢 / プロトンポンプ阻害薬 / P. gingivalis / 歯周病原細菌 |
Outline of Research at the Start |
プロトンポンプ阻害薬(PPI)を服用した場合は,胃の殺菌機能が低下し,胃内や糞便から Streptococcus属などの口腔内常在菌が大幅に増殖していることが報告されている。またStreptococcus属はP.gingivalisと共凝集したバイオフィルムを形成することから,PPIを服用した状態で歯周病が併発すれば,増殖した口腔細菌が大量に飲み込まれ腸内細菌叢のdysbiosis を重篤化させる可能性が高い。本研究ではS.gordoniiを用いて,P.gingivalisとの混合バイオフィルムを作成し,PPI投与マウスに摂取させることで口腔細菌が腸内細菌叢や腸管上皮に与える影響を調査する。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、胃薬であるプロトンポンプインヒビター(PPI)の服用により胃酸の殺菌作用が低下した状態で、歯周病原細菌であるPorphyromonas gingivalisによる腸内細菌叢へ与える影響や腸管粘膜への傷害を検討することを目的とした。 マウス(C57BL/6J,雄性,7週齢)にPPI(15 mg/Kg)を毎日5週間経口投与した(陰性対照はPBS)。PPIの投与開始1週間後からはさらにP. gingivalis W83株(1×10^7 CFU あるいは1×10^8 CFU)を週3回経口投与した。盲腸内容物中の細菌叢解析(16S rRNAメタゲノム解析)では、PBS+Pg群とPPI±Pg群(いずれもPgは1×10^8 CFU)で細菌叢のβ多様性が有意に変化しており、歯周病患者のPPIの長期服用は腸内細菌叢へ大きく影響を与えることが示唆された。同じ個体から得られた結腸組織を用いた病理解析では腸管粘膜の損傷に有意な差はなかったが、腸管上皮に浸潤した好中球数は、PPI+Pg群で有意に増加したことから、Pg菌が持続的に腸内へ流入することにより腸管の軽微な炎症が惹起されることが示唆された。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)大腸炎マウスモデルを用いて同様にPgを接種させると、DSSによる腸炎に加えてPg接種群ではPPIにより腸粘膜の損傷が悪化することが確認できた。 マウスへのPPI投与により胃酸はpH4から5程度まで上昇するが、試験管内でのPg菌単独培養ではpH4の環境では増殖できす、そのほどんどが死滅してしまった。Pgと共凝集するStreptococcus gordoniiと共培養することで、pH4の環境でもPgの生存率が有意に上昇することが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2021年度から申請者が所属する大学施設全体の改修工事により、度々の実験の中断を余儀なくされた。2023年度に改修工事が終了したが、 Flow cytometry機器の故障により、長期間実験の一部の実施が困難であった。そのため、予定よりも実験が遅れている。 またマウスの大腸の組織切片を作成するにあたって、腸管の炎症が生じやすい傾向にある部位の特定に時間を要した。デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)による化学的大腸炎発症マウスモデル使用時に、DSSの製造元によって結果が大きくことなり、追試験に時間を要した。
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Strategy for Future Research Activity |
P. gingivaliusと共凝集するS. gordoniiと共培養することで、pH4の環境でもPgの生存率が有意に上昇することが確認できたため、動物実験にこれを使用し、実際の口腔バイオフィルムに近い形態で腸内細菌叢へ与える影響や腸管粘膜への傷害を検討する。 また実験結果をまとめ、学会報告や論文作成に取り掛かる。
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