ジペプチジルペプチダーゼを標的とした新規歯周病医薬開発
Project/Area Number |
21K09913
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57030:Conservative dentistry-related
|
Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
野中 由香莉 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (40710520)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 信忠 北里大学, 薬学部, 教授 (00286866)
日高 興士 神戸大学, 保健学研究科, 保健学研究員 (30445960)
多部田 康一 新潟大学, 医歯学系, 教授 (20401763)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2023)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | Porphyromonas gingivalis / ジペプチジルペプチダーゼ / 歯周炎 / 歯周病 / ジペプチジルペプチターゼ |
Outline of Research at the Start |
歯周治療において,細菌検査に基づく治療法の開発が必要とされると同時に,薬剤耐性菌 増加への対応が喫緊の課題である。この背景のもと,代表的な歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisを特異的に抑制する狭域スペクトル歯周病医薬の開発を目指す。本研究はジペプチジルペプチダーゼ(DPP)阻害剤の歯周病抑制の効果とメカニズムをin vitroおよびin vivoの両面から明らかとし,候補となる約20種類の化合物群の中から臨床応用に最適な阻害剤を決定することを目的とした,狭域スペクトル歯周病医薬の開発を目指す基盤研究である。
|
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病は世界で最も罹患率の高い細菌感染症であるが,原因となる細菌を特異的に除去または静菌する治療薬は未開発である。また,新規薬剤開発数が激減する中,多剤耐性菌による死亡者は年々増加し,AMR増加への対応は喫緊の課題である。既存抗菌薬の使用削減に加えて,歯周治療においても新規狭域スペクトル薬剤の開発が急務と考える。 そこで,歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisの生育に重要なジペプチジルペプチダーゼ(DPP)を標的としたDPP阻害剤による歯周病抑制効果を明らかにすることを目的とし,下記の検討を行った。 まず我々は,P. gingivalisのDPP構造をもとに阻害剤の設計を行い,ジペプチド化合物を開発した(特願2022-110510)。阻害剤の歯周病原細菌に対する抗菌活性を最小発育阻止濃度(MIC)および最小殺菌濃度(MBC)を指標として評価した。バイオフィルムに対する形成阻害作用はクリスタルバイオレット染色にて評価した。マウスに上顎第二臼歯への絹糸の結紮とP. gingivalisの経口投与により実験的歯周炎を誘導し,DPP阻害剤を経口投与した。 その結果,DPP阻害剤はP. gingivalisに対して強い抗菌活性を示した。一方,F. nucleatum, P. intermedia,A. actinomycetemcomitans,S. mitisに対しては抗菌活性を示さなかった。また,DPP阻害剤はP. gingivalisバイオフィルム形成を阻害した。歯周炎モデルマウスにおいて,DPP阻害剤の投与により歯槽骨吸収は有意に抑制された。DPP阻害剤がP. gingivalis特異的な抗菌活性により歯周病を抑制することが示唆された。
|
Report
(2 results)
Research Products
(5 results)