Project/Area Number |
21K09970
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57050:Prosthodontics-related
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
山口 哲史 東北大学, 歯学研究科, 准教授 (50400263)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,040,000 (Direct Cost: ¥800,000、Indirect Cost: ¥240,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 咀嚼筋 / MRI / フレイル / サルコペニア |
Outline of Research at the Start |
咀嚼筋の体積はフレイルやサルコペニアのバイオマーカーとして注目されているが、筋の脂肪化や筋力、および咀嚼筋が直接関与する口腔機能とフレイルとの詳細な関連は不明である。本研究では、健常被験者を対象として、骨格筋内糖代謝を代理マーカーによって定量的に解析可能な骨格筋機能的磁気共鳴画像を応用することで、咀嚼筋の体積、脂肪化率、複数咬合力による噛み締め運動時の糖代謝とその分布を定量化し、別に測定した最大咬合力などの口腔機能および握力などの身体機能との関連を解析する。本研究によって得られる知見は、フレイル予防の観点から目指すべき口腔機能の基準を決定するための一助となることが期待される。
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Outline of Annual Research Achievements |
前年度までの解析によって、頭部MRIから自動解析によって算出した側頭筋容積がフレイルの指標の1つである握力と有意な相関を示すことが明らかになったため、今年度は解析対象者を増やしてより詳細な統計解析を実施する予定であった。しかし、近年の感染症対策等の影響で十分なデータを蓄積することが出来なかったため、研究期間を延長して次年度に改めて解析を実施することとした。 そこで今年度は、本研究課題のもう一つのテーマである骨格筋機能的磁気共鳴画像(muscle functional magnetic resonance imaging : mfMRI)による口腔機能と口腔周囲筋の筋活動分布との関連解析を行った。具体的には、口腔機能として舌圧に注目し、舌抵抗訓練時に口腔内で舌圧を発揮する方向と舌内部の筋活動分布について、解剖学的標準化と統計マッピングの手法を応用することで20名の若年健常被験者に共通する傾向を解析した。 その結果、訓練前は全被検者に共通する有意な筋活動領域が検出されなかったが、訓練後では、舌圧発揮方向ごとに異なる領域において、全被検者に共通の有意な筋活動が認められた。これは、舌内部の筋活動部位が舌抵抗訓練によって全被験者に共通の領域に収束したことを示しており、若年者では訓練によって筋活動領域が最適化されることを示唆している。 今後は、より広範囲の年齢層を対象とした解析を行うことで、この最適化に対する加齢の影響を解明する必要がある。さらに、高齢被験者を対象として筋の萎縮や機能低下との関連を解明することで、口腔機能低下やフレイルを予防するためにより有効な筋機能訓練の開発に寄与することが期待される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
前年度の解析結果を発展させるためには、より多くの疫学データが必要であったが、過去数年間におよぶ感染症対策等の影響によりデータを十分に蓄積することが出来ていない。その代わりに、前年度には実施出来なかったmfMRIによる筋活動解析を行い、新たな知見を得ることが出来た。本研究課題は部分的に着実に進捗しているが、全体としてはやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
昨年度の疫学調査は順調に実施されたため、蓄積したデータの利用が可能となり次第、順次必要な統計解析を行う予定である。
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