難治性口腔癌におけるPTK7発現の浸潤機構の解明と新たな臨床応用
Project/Area Number |
21K10066
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | University of Yamanashi |
Principal Investigator |
吉澤 邦夫 山梨大学, 大学院総合研究部, 准教授 (60452108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
堀田 麻実 山梨大学, 医学部附属病院, 医員 (00754607)
上木 耕一郎 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (40313663)
齋藤 正夫 山梨大学, 大学院総合研究部, 教授 (90345041)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥780,000 (Direct Cost: ¥600,000、Indirect Cost: ¥180,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
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Keywords | 口腔扁平上皮癌 / 浸潤様式 / PTK7 / 上皮間葉移行 / 病理組織切片 / 高浸潤能 |
Outline of Research at the Start |
口腔癌の浸潤能に焦点を絞り、TCGAデータベースの口腔癌病理画像から浸潤能が高い症例を選び、その遺伝子情報を網羅的に解析した結果、PTK7が高発現していた。その浸潤能に関わるPTK7の機能解析を行うことで、口腔癌の高浸潤能獲得化における浸潤メカニズムを解明し、高浸潤性の診断技術への応用へつなげる。
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Outline of Annual Research Achievements |
高浸潤性口腔癌は、難治性癌であり予後不良であるが、診断時早期に的確に高浸潤性を捉えることができれば、集学的な個別化医療を図ることができる。本研究の具体的な研究項目としては、①口腔癌細胞株のタンパク質チロシンキナーゼ7(PTK-7)の過剰発現、ノックダウン細胞を樹立し、細胞浸潤との関わりを検討する。②病理組織標本におけるPTK-7の発現を解析し、浸潤様式との関連性を調べる。③ヌードマウスへの同所移植を用いたin vivo実験にて、PTK-7発現機構を応用したGFPイメージング化により、PTK-7過剰発現群とノックダウン群による浸潤能の変化を捉える。これらの体系的な研究について口腔癌を専門とする口腔外科医と癌細胞生物研究者との連携共同により、PTK-7の浸潤能に関わるメカニズムを解明し、それを応用した診断技術や創薬につなげたいと考えている。 これまでにTCGAデータベースから浸潤に密接に関わることが判明したPTK7の免疫染色を行ったところ、低浸潤がんに比べて、高浸潤がんにおいてPTK7発現が強く認められた。また、臨床病理学的因子との関連性についてもリンパ節転移、分化度、浸潤能に関して、悪性化が進むにつれて、PTK-7の高発現比率が増加した。そのため、PTK-7高発現が、口腔扁平上皮癌において予後不良因子であることが判明した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
口腔癌病理組織切片を用いて、PTK-7の免疫組織学的染色を行うことで、臨床病理学的な評価・検討を行うことができた。
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Strategy for Future Research Activity |
病理組織切片におけるPTK-7発現解析結果を経て、次にPTK-7発現の浸潤能への関わり合いについて、すでに高浸潤がんでisoform変換することが分かっているFGFR1cとの共在性を解析し、EMTを介した高浸潤能を呈する癌細胞を捉えることを主眼として、病理組織における免疫染色マーカーや採血における早期診断マーカーの開発に寄与したいと考えている。 また、現在培養中の口腔癌由来細胞株にトランスフェクションを行い、移植細胞株(PTK7過剰発現群、PTK7ノックアウト群)を樹立し、ヌードマウスを用いた浸潤・転移モデルからPTK-7の浸潤能に与える影響を検討する予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)