Involvement of potential oral polyomavirus in oral squamous cell carcinoma and multiple primary cancer
Project/Area Number |
21K10097
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
北村 直也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (70351921)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
橋田 裕美子 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 助教 (00767999)
樋口 智紀 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 講師 (00448771)
笹部 衣里 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 講師 (40363288)
大畑 雅典 高知大学, 教育研究部医療学系基礎医学部門, 教授 (50263976)
山本 哲也 高知大学, 教育研究部医療学系臨床医学部門, 教授 (00200824)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,690,000 (Direct Cost: ¥1,300,000、Indirect Cost: ¥390,000)
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Keywords | マイクロバイオーム / 口腔扁平上皮癌 / 重複癌 / ポリオーマウイルス / 腫瘍ウイルス |
Outline of Research at the Start |
マイクロバイオーム(微生物叢)が癌の発生や病態に関与することがわかってきた。これまでの口腔マイクロバイオーム研究は、主に細菌に主眼が置かれ、ウイルスと口腔腫瘍との関連については十分に解明されていない。本研究では、口腔扁平上皮癌(OSCC)およびOSCC患者に高頻度に併発する上部消化管領域の重複癌において、口腔に潜在するウイルス群の関与を究明する。準備段階の研究で、申請者は約20%のOSCCで原発癌組織およびその転移組織や重複癌組織中にメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)を検出した。本結果を発展させることで、ウイルス感染という新たな観点からOSCCの病態解明の一端に迫る。
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Outline of Annual Research Achievements |
マイクロバイオーム(微生物叢)が癌の発生や病態に関与することがわかってきた。これまでの口腔マイクロバイオーム研究は、主に細菌に主眼が置かれ、ウイルスと口腔腫瘍との関連については十分に解明されていない。本研究では、口腔扁平上皮癌(OSCC)およびOSCC患者に高頻度に併発する上部消化管領域の重複癌において、口腔に潜在するウイルス群の関与を究明する。準備段階の研究で、われわれの研究グループは約20%のOSCCで原発癌組織およびその転移組織や重複癌組織中にメルケル細胞ポリオーマウイルスを検出した。この研究成果を発展させるべく、 ① OSCCおよび他臓器重複癌における口腔潜在ウイルス群の感染頻度を網羅的に解析し、個々の感染ウイルス量やウイルス共感染パターンを明らかにする。 ② さらにわれわれの研究グループは、口腔ポリオーマウイルスには日本人特有の遺伝子型があることを世界に先駆けて突き止めており、感染ウイルスのゲノム多型を詳細に解析する。 ③ ウイルス感染の有無に基づいて、OSCCの臨床的特徴の層別化を試みる。 これらの研究により、ウイルス感染といった新たな観点からOSCCの病態解明の一端に迫る。本研究で創生される基盤データを基に、中咽頭癌のようにウイルス感染が予後や治療反応性などを予測できるバイオマーカーになり得るかを検証する研究につなげる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
【緒言】口腔癌患者では口腔内多発癌を生じることが多く、飲酒や喫煙以外のリスクファクターの存在が指摘されている。そこで本研究では、2008年に腫瘍ウイルスとして同定されたメルケル細胞ポリオーマウイルス(MCPyV)が口腔癌の発症・病態にどのように関与しているかについて検討した。 【対象・方法】2014~2017年の4年間に当科で加療した口腔扁平上皮癌(OSCC)1次症例 115例(単発癌:109腫瘍/109例、多発癌:16腫瘍/6例)の原発巣パラフィン包埋組織からDNAを抽出し、Real-time PCRを用いてMCPyV DNAコピー数を解析した。尚、本研究に関しては当大学医学部倫理委員会の承認を得た。 【結果】115例のうちMCPyV DNA陽性例は24例(20.9%)であった。MCPyV DNAの有無と性別、年齢、喫煙・飲酒歴、原発部位、TNM分類、病期、分化度および予後との間に関連は認められなかった。しかし、OSCC単発群における陽性率は16.5%(18/109腫瘍)であったのに対し、OSCC多発群では62.5%(10/16腫瘍)と、多発群においてMCPyV DNA陽性率が有意に高かった(P<0.001)。さらに、MCPyV DNAコピー数に関しても、多発群が単発群に比べ有意に高値を示した(P=0.011)。 【結論】OSCC多発群では単発群に比べMCPyVが高頻度に認められ、DNAコピー数が有意に高いことから、MCPyVが腫瘍ウイルスとして潜在的に何らかの役割を果している可能性が示唆された。
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Strategy for Future Research Activity |
多重癌に関して、口腔内多発癌だけでなく、他臓器重複癌についてもMCPyVとの関連を検索中である。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)