ムコ多糖症患者に生じるガーゴイル様顔貌の発症メカニズムの解明と新規治療法の開発
Project/Area Number |
21K10136
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57060:Surgical dentistry-related
|
Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
中尾 一祐 京都大学, 医学研究科, 准教授 (40599932)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小山 典昭 京都大学, 医学研究科, 客員研究員 (30599931)
八十田 明宏 独立行政法人国立病院機構(京都医療センター臨床研究センター), その他部局等, 臨床研究センター長 (50378642)
山中 茂樹 京都大学, 医学研究科, 助教 (80637596)
別所 和久 京都大学, 医学研究科, 教授 (90229138)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | ムコ多糖症 / CNP / 顎変形症 |
Outline of Research at the Start |
ムコ多糖症は、低身長や全身の組織の肥大化、機能障害、精神発達遅滞などを生じる進行性の疾患である。顎顔面形態においては、上顎の劣成長を生じ、平らな鼻や眼間離開、厚い口唇などを特徴とするガーゴイル様顔貌を認めることで知られている。本申請ではムコ多糖症モデルマウスを用いガーゴイル様顔貌の発症メカニズムの解明と新規治療法の開発を目指す。
|
Outline of Annual Research Achievements |
ムコ多糖症(MPS)はリソソーム内のムコ多糖加水分解酵素の先天的欠損によりグリコサミノグリカンが蓄積し,低身長や全身の組織の肥大化,機能障害などを生じる進行性の疾患である.顎顔面形態においては,平らな鼻や眼間離開,厚い口唇などを特徴とする特異様顔貌を認めることで知られている.今回われわれは,ムコ多糖症モデルマウスを用いて顎顔面解析を行い,顎顔面形態異常について検討を行った。 昨年度はムコ多糖症モデルマウスと野生型マウスの12週齢のμCT画像を用いた。μCTデータの解析はRichtsmeierらによって報告された計測点を用い、6つの距離計測項目を設定し計測を行った。また、Arronらによって報告された頭蓋骨上に27個の計測点および下顎骨上に22個の計測点を用い、これらの計測点の平均三次元座標を使用するEDMA法(Euclidean distance matrix analysis)を用い、顎顔面計測を行った。解析結果ではムコ多糖症モデルマウスにおいて上顎骨を中心に矢状方向への有意な劣成長を認めた。反対に,頭蓋骨幅径はWTマウスと比較し大きかった.ヒトと同様に,ムコ多糖症モデルマウスにおいても顎顔面形態異常を認めた。 今年度は顎顔面形態異常の発症原因の解明のために、中顔面の成長に重要とされている蝶形骨間軟骨結合部(ISS)と蝶後頭軟骨結合部(SOS)を中心に組織学的検討解析を行った。 ムコ多糖症モデルマウスではISSおよびSOSの形態異常を認め、特に中心部の静止層における軟骨細胞の形態異常を認め、それにより増殖層や肥大化層の細胞数の減少を認めていた。以上のことからISS,SOSの内軟骨性骨化の抑制にともない顎顔面形態異常が生じていたことが明らかとなった。 今後は顎顔面形態異常のレスキュー実験を行っていく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
組織学的解析により、ムコ多糖症モデルマウスで生じた顎顔面形態異常の発症原因の解明を行うことが出来た。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後はCNP過剰発現マウスとの交配実験や、欠損酵素補充療法をおこない、ムコ多糖症モデルマウスで生じた顎顔面形態異常を改善することが出来るかを確認していく。
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)