Project/Area Number |
21K10197
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
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Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
菅崎 弘幸 鶴見大学, 歯学部, 准教授 (30333826)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮本 豊 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (00633588)
成宮 毅 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (00803074)
中村 芳樹 鶴見大学, 名誉教授 (10097321)
和田 悟史 金沢医科大学, 医学部, 講師 (20581119)
勝又 裕太 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (70886423)
石川 美佐緒 鶴見大学, 歯学部, 講師 (90582445)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | Nrf2 / oxidative stress / ENPP1 / 異所性石灰化 / Reactive oxygen species / ピロリン酸 / 骨芽細胞分化 / 石灰化 |
Outline of Research at the Start |
本研究課題では、Nrf2の活性化は石灰化抑制因子であるピロリン酸の産生酵素ENPP1発現を上昇させ異所性石灰化を抑制できると研究仮説を立て、その検証および分子生物学的制御機構についてin vitro、in vivo、ex vivo実験系を用いて解明することを目的とする。本研究の成果は、異所性石灰化への新規治療となり得、フレイルの予防効果も期待でき、超高齢社会において医療費抑制およびQOL向上の点から国民への大きな貢献が期待できる。
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Outline of Annual Research Achievements |
健全な生体において組織石灰化は厳密に制御されており、骨・歯などに限局されている。しかし加齢に伴う大動脈石灰化などの異所性石灰化はQOL低下や致死的疾病状態など生体にとって有害である。抗酸化酵素発現マスターレギュレーターである転写因子Nrf2は骨芽細胞分化も抑制すると知られているが、Nrf2活性化と異所性石灰化の関連については未だ報告がない。石灰化抑制因子として知られるピロリン酸はENPP1によって産生され、異所性石灰化にENPP1機能低下が関与することが報告されている。 本研究課題では、Nrf2の活性化は石灰化抑制因子であるピロリン酸の産生酵素ENPP1発現を上昇させ異所性石灰化を抑制できると研究仮説を立て、その検証を目的として研究を行った。すなわち細胞培養実験では、マウス骨芽細胞MC3T3-E1を用い、Nrf2活性化は5-アミノレブリン酸(ALA)とクエン酸第二鉄 (SFC)で行った。ENPP1発現はリアルタイムRT‐PCRと免疫蛍光染色で比較した。in silico解析でENPP1プロモーター領域に複数のNrf2結合領域(ARE)が存在するため、抗Nrf2抗体によるクロマチン免疫沈降後リアルタイムPCR(ChIP-qPCR)を行った。石灰化能はアルカリフォスファターゼ(ALP)染色・アリザリンレッド染色で評価した。動物実験では、後縦靭帯骨化自然発症マウス(ENPP1機能低下型遺伝子変異マウス、5週齢TWY/Jic雄マウス)を用い、対照群はPBS、実験群はALAとSFCを腹腔内投与し14週齢で屠殺、マイクロCT解析を行った。 Nrf2活性化はENPP1発現を上昇させた。ChIP-qPCRで、ENPP1プロモーター領域AREへのNrf2結合が確認された。Nrf2活性化はALP発現・石灰化を抑制した。動物実験で、対照群で見られた脊椎後縦靭帯異所性石灰化が、実験群では阻止された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
ENPP1発現変動によって生じるピロリン酸の定量を行う上で、必要な機器にトラブルが生じたり、計測キットが販売中止になるなどスムーズな研究遂行を阻害する事象が生じたため研究に遅れが生じた。
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Strategy for Future Research Activity |
ピロリン酸定量に必要な機器は修理が終了し、測定を行える環境が整った。また測定の至適化がその後進んできており、研究期間延長を行った2024年度内に必要な測定は充分に遂行することができ、論文を取りまとめることができるものと考えている。
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