Project/Area Number |
21K10198
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57070:Developmental dentistry-related
|
Research Institution | Tsurumi University |
Principal Investigator |
多田 佳史 鶴見大学, 歯学部, 非常勤講師 (20826739)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
早川 徹 鶴見大学, 歯学部, 教授 (40172994)
友成 博 鶴見大学, 歯学部, 教授 (70398288)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2023-03-31
|
Project Status |
Discontinued (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
|
Keywords | セルロースナノファイバー / 矯正用ワイヤー / 複合樹脂 / ; / メタルフリー |
Outline of Research at the Start |
現在複合材として開発されているセルロースナノファイバー複合材を矯正用材料として使用可能かどうかを、以前に報告した無添加PEEK樹脂ワイヤーの際の特性評価と同様の方法を用いて、機械的特性、応力緩和、摩擦抵抗、表面性状、濡れ性を比較し、有用性を検討する。セルロースナノファイバー複合樹脂を、ニッケルチタン、ステンレススチールなどの金属材料と比較し、各々の特性との類似性、優位性を見出す。持続可能な材料として環境保全に貢献し、金属アレルギーにより矯正治療を諦めていた患者にも治療が可能となる。また審美的なアドバンテージを得る事で、装置が目立つことで治療を敬遠していた患者への矯正治療の普及へと繋がる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、持続可能な高機能樹脂のセルロースナノファイバー複合樹脂が、矯正用ワイヤーとして臨床応用の可能性を、既存のワイヤーであるNi-Tiワイヤー、Ti-Moワイヤー、Ti-Nbワイヤー及び過去の研究におけるスーパーエンジニアプラスチックワイヤーと比較し、検証した。新たな矯正用ワイヤーを開発することにより、アレルギー患者にも治療が可能となる。また審美的に装置が目立つことで治療を敬遠していた患者への矯正治療の普及へと繋がる。さらには樹脂の特性を生かし3Dプリンターと併用することも可能でより患者に歯科矯正治療が身近なものとなる。植物由来の素材であるため環境に有利であり、持続可能な材料として環境保全に貢献できる。 自然界の土中の微生物で分解される生分解性プラスチックであるポリブチレンサクシネート(PBS)を使用し、セルロースナノファイバーの含有量を2%、5%、10%、23%に変化させた複合材料において各々比較検討を行った。また、高強度で安定性の高いポリフッ化ビニリデン(PVDF)を使用し、セルロースナノファイバーの含有量を2%の複合樹脂を使用した。各々において3点曲げ試験を行い、 材料の機械的特性を評価した。セルロースナノファイバー含有PBS複合材料においては、セルロースナノファイバーの含有量が10%以下で矯正用ワイヤーとして使用できる可能性を報告した。おおよそ0.1N-1.7Nまでの負荷が可能であることがわかった。これは現在使用されているNi-Tiワイヤー及び他のワイヤーと同程度であり、歯牙を移動させるのに十分な負荷である。また、セルロースナノファイバー含有PVDF複合材料も矯正用ワイヤーとして使用できる可能性を報告し、おおよそ0.7N程度までの負荷は可能であることがわかった。セルロースナノファイバーの含有量により矯正用ワイヤーとして使用できるか検討することは有意義である。
|