Project/Area Number |
21K10207
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
|
Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 57080:Social dentistry-related
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
森田 学 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (40157904)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 貴之 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30580253)
江國 大輔 岡山大学, 医歯薬学域, 准教授 (70346443)
友藤 孝明 朝日大学, 歯学部, 教授 (80335629)
片岡 広太 岡山大学, 歯学部, 客員研究員 (80744185)
|
Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
|
Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
|
Budget Amount *help |
¥4,160,000 (Direct Cost: ¥3,200,000、Indirect Cost: ¥960,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
|
Keywords | 歯周病 / マイクロRNA / 肝臓 / アポトーシス / microRNA / 標的臓器 |
Outline of Research at the Start |
歯周病に罹患した組織から、中枢系、消化器系、循環器系臓器などの全身臓器に情報を伝達するmicroRNAを同定し、制御する可能性を検討する。 ラットを用いて、歯周病を人工的に惹起させる群(実験群)と何もしない群(対照群)とに分ける。2群間の臓器中で発現が顕著に異なるmicroRNAをスクリーニングして、その傾向が実際の血液中、歯周組織中でも同じであることを確認する。その後、下流にあるmRNAを決定し、各臓器中でのmRNA、蛋白質レベルを2群間で比較する。最後に、microRNAの刺激に対して細胞におけるmRNAや蛋白質の発現がどのように変動するのか調べる。
|
Outline of Annual Research Achievements |
歯周病は、歯周組織の炎症性疾患である。また、歯周病は様々な全身疾患に影響することが知られている。しかし、歯周病が、どのような機序で全身臓器に影響するかについては不明な点が多い。microRNAは、17~25塩基対からなる短鎖ノンコーディングRNAであり、互いに部分相補的な遺伝子配列を持つメッセンジャー RNA(mRNA)に結合し、その遺伝子発現を制御する。本研究では、歯周病由来の特定の血清microRNAが、全身臓器のmRNAの遺伝子発現を制御し、病変を引き起こすという仮説を立て、候補となる血清microRNAを特定することを目的とした。 ラットを用いて、歯周病を人工的に惹起させる群(実験群)と何もしない群(対照群)に分け4週間飼育した。まず肝臓に注目したところ、実験群でアポトーシスが認められた。また、2群間で、血清中の発現量が著しく異なるmicroRNA52種類と肝臓で発現量が著しく異なるmRNA33種類がスクリーニングされた。また、肝臓mRNAのうち、12種類(Gpr12、Hyou1、Rgma、Rad51、Dusp4、Chac1、Ier5、Ybx3、Pard6g、Bloc1s3、Sephs2、Il7)は、変動した血清microRNAの標的遺伝子と一致していることが判明した。そのうち、Hyou1、Chac1、Bloc1s3は、アポトーシスに関わる作用を有しており、これら3種類の肝臓mRNAの上流に存在する血清microRNAは、miR-3591、miR-181a-2-3p、miR-6321であった。 本年度は、前年度に特定されたmiR-3591、miR-181a-2-3p、miR-6321が実際に歯周組織由来であるか否かを確認することとした。実験的歯周炎を惹起させて1週間ラットを飼育後に屠殺して歯周組織を取り出した。現在、組織学的な検討とともに、microRNAの同定を行っている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究遂行上、歯周組織からのマイクロRNAの抽出が当初計画よりもやや遅れているため。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は、別の臓器(脳、唾液腺、心臓、腎臓など)にも焦点を当てる予定である。また、抽出されたmicroRNAが時間依存性に変動しているのかも確認する必要がある。さらに、その下流の蛋白質レベルでの変動も起こっているかも確認する予定である。
|