Epidemiological and multidiciplinary study on Spiritual Health adapted by Japanese
Project/Area Number |
21K10506
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58030:Hygiene and public health-related: excluding laboratory approach
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
湯浅 資之 順天堂大学, 国際教養学部, 教授 (30463748)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上野 里美 清泉女学院大学, 看護学部, 講師 (00845638)
谷山 洋三 東北大学, 文学研究科, 教授 (10368376)
吉武 尚美 順天堂大学, 国際教養学部, 准教授 (40739231)
岡部 大祐 順天堂大学, 国際教養学部, 講師 (90828261)
アウン ミョーニエン 順天堂大学, 健康総合科学先端研究機構, 特任准教授 (90841990)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2024-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2022)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥650,000 (Direct Cost: ¥500,000、Indirect Cost: ¥150,000)
Fiscal Year 2022: ¥2,470,000 (Direct Cost: ¥1,900,000、Indirect Cost: ¥570,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
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Keywords | スピリチュアリティ / スピリチュアルヘルス / スピリチュアルペイン / 健康 / 世界保健機関 / 定義 / 健康の定義 / 日本人 |
Outline of Research at the Start |
脳の電気化学反応で生じるメンタルヘルスと異なり、生きる意味や人生の目的を質的に認知するスピリチュアルヘルス(SH)は、WHOも健康の定義へ加えることを討議しているが、SHに関する国民の共通理解も無い日本など慎重な国の棄権により追加は見送られている。独自の死生観を持つ日本人に適合したSHとは如何なるものか。本研究者らはその問いに対し「生き方を自己選択すること」との仮説を立て、本研究でこれを実証する。海外の文献を検討してSHの定義と分類、測定法を整理し、アジアや日本でSHに対する意識調査を行い、科学的かつ学際的見地から日本人に適合するSHの定義仮説を検証し、結果を普及するための書籍化を目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
今年度は以下の項目についてSHの文献的検討を中心に行った。 (1)意味付けする進化論的検討;R Dunbarによれば、ホモサピエンスは生存のために協力し合う必要があり、そのためには他人の心を読む能力、すなわち他人のこころや態度に意味付けを行う能力(心の理論)を獲得したという。やがてこの能力は自然や物事に対しても意味を見出すようになり、超越者としての神を認識するようになったという(J Bering)。特に原始社会では集団が生存し、集団内の秩序を維持するためには集団が存在する意味付けを行うようになり、この意味付けを踊りや儀式で表現し、集団の一体感を共有するようになったのではないかと考えられている(J Henrich)。その後、恐らく毛づくろいから言語獲得への進化が進み、集団秩序維持のための道徳心が芽生え、道徳心という価値を与えることから物事の目的を考える能力に進化していった可能が考えられる。やがて組織宗教が成立すると、宗教は敵対関係に陥りやすい個人同士を結び付けることに貢献し、個人や集団が生きる意味や目的を与えるようになった(D Jared、J Bering)。血縁地縁が濃厚な社会では個人の存在意義よりも集団の存在意味が重視されてきたが、近代国家の成立とグローバルな市場が形成された近現代社会になると、個人の生きる意味や目的が強く意識されるようになった(YN Harari)。こうして、SHは人生の目的や生きる意味として認識される健康概念になったと考えられる。 (2)疫学研究のための質問票の選定:Spiritual Health And Life Orientation Measure (SHALOM)は個人的、共同的、環境的、超越的の4項目から構成され、日本人を含む多国籍の民族に適合する質問票と考えられた。日本の高齢者に使用する質問票としては今井らが開発した「生きがい意識尺度(Ikigai-9)」(今井ら、2012)が最適であると判断した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
本研究は文献レヴューに基づく学際的研究と疫学調査に基づく量的研究を行うことが目的である。前者の文献的考察は多くの学説を統合化して、SHの成立について進化論的に検討を行った。一方、後者の疫学調査は、新型コロナ流行による影響と、日本人に適合した質問票の検索と選定に時間を要したことから、実施が大きく遅延してしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、以下の2つの量的調査を実施する予定である。第1は、日本、韓国、中国の大学生を対象にネットにより「Spiritual Health And Life Orientation Measure (SHALOM)」を使用して、若者のSHに関する国際比較横断調査を実施する。第2は、東京都下の生活協同組合員である高齢者と、静岡県伊豆地方のデイトレに通う高齢者を対象に「生きがい意識尺度(Ikigai-9)」によるコホート調査を実施する。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)