離島在住がん患者の疼痛緩和をはかる看護師向け遠隔教育プログラムの開発
Project/Area Number |
21K10714
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
清水 佐智子 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 准教授 (50331525)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
根路銘 安仁 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (00457657)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,030,000 (Direct Cost: ¥3,100,000、Indirect Cost: ¥930,000)
Fiscal Year 2023: ¥1,170,000 (Direct Cost: ¥900,000、Indirect Cost: ¥270,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,560,000 (Direct Cost: ¥1,200,000、Indirect Cost: ¥360,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,000,000、Indirect Cost: ¥300,000)
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Keywords | 疼痛緩和 / 離島 / 看護師 / 教育プログラム / 遠隔教育 / 卒後教育 / 離島がん患者 |
Outline of Research at the Start |
離島に住む看護師が最新の知識を得る際には本土へ移動する必要があり,移動の時間確保や経済面での負担が生じることになる。昨今の新型コロナで発展した情報通信技術を利用した遠隔教育プログラムが開発できれば,看護師の負担が軽減し,がん患者の疼痛コントロールが促進されるため患者の安楽につながる。このプログラムは,離島だけでなく他の国内へき地でも活用可能であり,多くの国民の利益につながる。 国内での対面での教育プログラムを参考に,動画やon demandなどの利点を活用し教育プログラムを開発する。開発したプログラムを実施し,離島の看護師の疼痛コントロールの知識と自信が向上するかを検証する。
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Outline of Annual Research Achievements |
目的 離島独自の障壁打開策を加味した遠隔のがん患者の疼痛コントロール教育プログラム(自己学習用動画)が、看護師の疼痛コントロールに対する知識と実践度を高めるかどうかを明らかにすることである。 疼痛コントロールが十分に行われることは、離島でのがん患者の看取りの可能性を高める条件の一つである。今回の教育プログラム開発により、離島の看護師の疼痛コントロールの知識が向上すれば、離島での在宅死が促進されると考える。この結果は、離島だけでなく、今後増えることが予測される医療資源の乏しい地域においても、看護職が主体となり、がんに罹患しても人々が安心して生活を送ることができるための支援に繋がると考える。 2023年度の実施状況 ①プログラム開発のベースとなる、離島在住看護師のがん患者の疼痛緩和ケアに関する知識と実践のアンケート調査の途中経過を、ICN (International Council of Nurses:開催地域 カナダ)で示説発表した。②最終の調査結果を、Australian Journal of Rural Healthに投稿し、修正論文を近日中に再投稿予定である。 ③アンケート結果を基に、離島の看護師向け、がんの疼痛緩和教育プログラム(全10回、合計95分)を作成した。タイトルは、【離島で暮らすがん患者さんの痛みの緩和をはかる!】離島の看護師向け、がん患者の疼痛緩和ケアe-learning、である。アンケートの意見で、疼痛緩和の基本を学びたいという意見が多かったため、疼痛緩和の基礎的な知識を網羅した。プログラム(動画)は自己学習になるため、興味関心を持って視聴できるように、文字の大きさやレイアウト、1回の動画の視聴時間をおおよそ10分程度にするように工夫した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
離島の看護師を対象として、がん患者の疼痛緩和ケアに関する知識と実践のアンケートを依頼する予定の時期にCOVID-19が流行した。看護師の多忙なときにアンケートを依頼すると、負担になることと回収率が低くなる可能性を考慮し、アンケートの依頼時期を遅らせた。COVID-19の流行は継続していたが、研究期間が限られていることからアンケートを依頼した。当初、依頼地域を九州、関西、関東に限定していたが、COVID-19対応によるものと思われる理由で研究協力の許可を得られた施設が少なかったため、対象地域を全国に広げた。これらの対応により、全ての過程が遅れた。
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Strategy for Future Research Activity |
作成したプログラム「離島の看護師向け、がん患者の疼痛緩和ケアe-learning(動画)」について、離島の看護師5名に事前の内容確認を依頼している。意見が揃い次第、プログラム(動画)を修正し、プログラムを完成させる。また、プログラムの評価(動画を視聴後に、がん患者の痛み緩和ケアの知識と実践が向上するか)を行うための研究の準備を進めている。5月に倫理審査を受け、6月以降、全国の離島在住の看護師に研究協力(動画の視聴およびアンケートへの回答)を依頼する。研究は、介入群(動画視聴者)と対照群(動画非視聴者)の結果を比較する方法で行う。動画視聴前後および3か月後に、がん患者の疼痛緩和ケアに関する知識と実践を調査し、両者の結果を比較してプログラムの効果を検証する。結果を学会及び論文にて公開予定である。調査が終了後の2024年12月以降、e-learning用のHPを作成し、一般に公開予定である。
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Report
(3 results)
Research Products
(2 results)