Project/Area Number |
21K10717
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Research Category |
Grant-in-Aid for Scientific Research (C)
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Allocation Type | Multi-year Fund |
Section | 一般 |
Review Section |
Basic Section 58060:Clinical nursing-related
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
東口 晴菜 埼玉県立大学, 大学院保健医療福祉学研究科, 大学院研究員 (60890530)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 乃生子 (山口乃生子) 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 教授 (70381431)
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Project Period (FY) |
2021-04-01 – 2025-03-31
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Project Status |
Granted (Fiscal Year 2023)
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Budget Amount *help |
¥4,290,000 (Direct Cost: ¥3,300,000、Indirect Cost: ¥990,000)
Fiscal Year 2023: ¥910,000 (Direct Cost: ¥700,000、Indirect Cost: ¥210,000)
Fiscal Year 2022: ¥1,950,000 (Direct Cost: ¥1,500,000、Indirect Cost: ¥450,000)
Fiscal Year 2021: ¥1,430,000 (Direct Cost: ¥1,100,000、Indirect Cost: ¥330,000)
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Keywords | 高次脳機能障害 / 家族支援 / 早期診断 / 看護支援 / 急性期 / 医療アクセシビリティ / 看護支援モデル |
Outline of Research at the Start |
高次脳機能障害は、早期発見・早期診断により専門的なリハビリテーションを早期から受けることで、症状改善や就学・就職率が高まる。一方で、可視化が難しく、特に急性期では、回復過程で一過性に生じる精神障害と症状が酷似しているため、診断には時間を要する傾向にある。急性期においては、障害に気付くための家族への支援に加え、気付いたときにすぐに相談できるよう医療へのアクセスのしやすさが重要である。 そこで本研究は、急性期における高次脳機能障害者とその家族に対する看護支援の実態を捉え、障害の早期発見・早期診断・早期専門的支援の開始を見据えた医療アクセシビリティの向上に向けた看護支援モデルを開発することを目指す。
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Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、急性期における高次脳機能障害を有する患者とその家族に対する看護師の支援の実態を明らかにし、急性期における医療アクセシビリティを高めるための看護支援モデルを開発することを目的としている。 Ⅰ・Ⅱのステップに沿って順次的にデータを収集・分析し、急性期における高次脳機能障害者と家族への医療アクセシビリティを高めるための看護支援モデルを開発する計画である。2023年度はステップⅠにあたる、「急性期における高次脳機能障害者・家族への看護支援に関する質問紙調査」を実施した。質問紙調査の結果、行政的な高次脳機能障害の診断基準制定制定以降、支援を受けた患者家族が著名に増加していることが定量的データより示され、高次脳機能障害に対する認知度の上昇や支援の広がりを把握することができた。一方で入院中に高次脳機能障害に関する支援を受けられなかった患者家族が、その後どのような経路で高次脳機能障害の診断に至ったのかについては多様なエピソードがあり、一定のパターンを示さなかった。入院期間中の支援が受けられなかった患者家族は、特にその後の医療アクセシビリティが低下していると推測されるが、その実態を把握することが難しく、診断が遅れた事例についてどんな支援を必要としているのか、さらにそのうち看護職に対するニーズ等について明らかにすることができなかった。今年度の調査で明らかにできなかった内容については、本研究の最終目的である看護支援モデルの開発に重要な点であり、今年度質問紙調査の結果を補完するためにも追加調査が必要だと考えている。 2023年度に実施した質問紙調査の結果については、論文投稿の準備をしており、2024年度内に成果として発表する予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、当初の予定よりも遅れている。 遅延している理由としては、1点目に研究代表者が2021.5~2022.4まで産休・育休を取得したため当初の計画よりも遅れてしまった。2点目に、計画のステップⅠの質問紙調査は、患者家族を対象にした質問紙調査であったが、新型コロナウィルスの影響により調査依頼予定だった患者家族会の活動が一時休止となっている団体が多く調査実施が困難となった。新型コロナウィルスが5類感染症となった2023年にようやく質問紙調査を実施できた。一方で、実施した調査の結果、研究の最終目的である「高次脳機能障害の看護支援モデル開発」に重要な項目について、実態の把握ができなかったためにさらに追加での調査を必要となった。そのため、当初の研究計画よりも遅れている状態である。
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Strategy for Future Research Activity |
2023年度に実施した質問紙調査で、入院中に高次脳機能障害に関する支援を受けられなかった患者家族が、その後どのような経路で高次脳機能障害の診断に至ったのかについては多様なエピソードがあり、一定のパターンを示さなかった。入院期間中の支援が受けられなかった患者家族は、特にその後の医療アクセシビリティが低下していると推測されるが、その実態を把握することが難しく、診断が遅れた事例についてどんな支援を必要としているのか、さらにそのうち看護職に対するニーズ等について明らかにすることができなかった。 そこで2024年度は、まず質問紙調査の結果を補完する目的で、入院中に高次脳機能障害の診断がつかなかった事例や入院中に高次脳機能障害に関する支援を受けられなかった事例に対し、質的調査を実施する。患者家族が考える支援ニーズを把握した上で、当初のステップⅡにあたる「急性期病院の高次脳機能障害リスク患者への看護支援に関する質問紙調査」を看護職を対象に実施する。 患者家族が必要とする支援内容と実態の相違を明らかにし、患者家族が求める支援を踏まえ急性期病院における高次脳機能障害患者および家族に対する看護支援の在り方を示す予定である。
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